はじめに
できるビジネスパーソンは、じつは声を磨いている!
私は、「声」に悩みを抱えるビジネスパーソンのためのボイストレーニングスクールを主宰しています。
声楽家としてのノウハウと音に対する敏感な聴覚(絶対音感)を生かし、スクールでの授業や、全国各地での企業研修・セミナーなどで、これまで250社超の企業、3万人以上のビジネスパーソンに対してボイストレーニングを指導してきました。
冒頭に挙げたのは、私の指導を受けていただいたみなさんの喜びの声です。
これらは決して大げさな例ではありません。ちょっとした知識とトレーニング方法さえ身につければ、誰でも確実に、いい声に変わることができます。3万人のトレーニングを通して、じつに改善率は99%を誇ります。
そして、もう一つ確実にいえることは、
「声が変わるだけで、仕事の成果が上がる」
ということです。
プレゼンテーション、スピーチ、電話応対、営業、接客など、ビジネスの現場では人と人とのコミュニケーションがつきもの。そのコミュニケーションの中心となるのが、声を使った対話です。
一流のビジネスパーソンや政府関係者など、できる人は「声」が最強のビジネススキルだということを知っています。
表面化していないだけで、「声」のみの問題で、多くのビジネスパーソンは機会を逸しています。声が仕事上のミスや誤解を招いていることに気づいていないことが、じつに多いのです。反対に、声を磨いたことで成功した人たちもいるのです。
「印象が薄い」「感じが悪い」「暗い」「聞き取りにくい」「早口」という問題を抱えて私のスクールに来る人の多くは、それらのことを他人に指摘されています。
電話で伝言をお願いしたのに、間違って伝わり、相手に迷惑をかけてしまったとか、「はい?」と聞き返されて嫌な気持ちになったなどの経験、ありませんか?
致命的ではないので見過ごしがちで、相手の問題と思うことも多いのですが、声が原因でトラブルにつながっているケースは、意外にあるのです。
いい声で話せば、話す言葉に説得力が増し、好感度が上がったり、人から信頼されたりと、さまざまな効果が得られます。
声が仕事の成果を左右するのは、もはや当たり前のことなのです。