私たちの生活には、いろいろなところで神様の存在を感じられることがあります。身近なところでは、「初詣」。受験生なら「合格祈願」。ビジネスパーソンなら「商売繁盛」。名だたる経営者も、日本の歴史をつくった戦国大名や歴代天皇も、神様を信仰し、力を借りて成功を収めてきました。漫画やゲームのキャラクター名でつかわれていることもあります。もしかしたら、ヒットの要因は、神様のご利益かもしれませんね。
日本には、八百万(やおよろず)の神様がいると言われています。膨大な神様の中から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。
今回、紹介する住吉三神は、前回、前々回に登場した八幡神(応神天皇)と神功皇后の天下取りを支えた神様です。根源的な欲求を叶えるので、切羽詰まったときにオススメの神様です。

関西在住なら一度は行っておきたい大阪一の神社Photo: Adobe Stock

本当の願いをごり押しで叶える豪腕軍師

関西在住なら一度は行っておきたい大阪一の神社住吉三神
イラスト/朝倉千夏

 神功皇后と第15代・応神天皇母子の天下取りを支えたのが住吉三神で、その活躍は荒ぶる神そのもの。神功皇后に憑依した住吉三神の指示に従わない第14代・仲哀(ちゅうあい)天皇は、住吉三神に祟られ急死します。さらに、神功皇后に憑依して、「この国は皇后の御腹にある御子が治めるべし」と、跡継ぎを妊娠中の胎児に決めたのも住吉三神(すみよしさんしん)ですから、豪腕すぎますね。住吉三神は、日本書紀で底筒男(そこつつのお)、中筒男(なかつつのお)、表筒男(うわつつのお)と表記される三柱の神の総称です。

 そんな魔神のごとき住吉三神のご利益は、気づきたくない本音に気づくこと。心の奥底に眠らせていた根源的欲求を思い出し、その欲求を叶えることです。要するに「やっちゃいけないと強く思っているけれど、でもどうしてもやりたいこと、もっと幸せになるために絶対に必要なことをやる」ってことです。何が何でもこれをやる。切羽詰まったときにおすすめです。

 神功皇后は住吉三神の導きで、妊娠中にもかかわらず朝鮮半島まで航海し、半島の三ヵ国と有利な外交関係を結ぶのに成功します。帰国時に、住吉三神の荒魂(あらみたま:神の荒々しく勇猛な側面)を山口県下関市の住吉神社に、和魂(にぎみたま:神のやさしく平和的な側面)を大阪市の住吉大社に祭りました。

 住吉三神の導きは私も体験したことがあります。大阪市の住吉大社を私が案内するイベントを実施したときのこと。イベント前日に下見をしたら、たまたま東京在住の知人に出くわしました。聞くとその知人は、住吉三神に関するセミナーに参加したことがあるそうで、パンフレットには書かれていない住吉大社の参拝方法についても学んだとか。

 それを参考にして、「1000人の前で講演したい」と願ったところ、最大でも2桁だった講演参加者数が3桁になり、2年以内に1000人を超える講演を2回経験できました。

【主なご利益】仕事開運、必勝祈願、安産祈願

【こんな人にオススメ!】
一番を目指す人。トップになりたい人

*本原稿は、八木龍平著『最強の神様100』からの抜粋です。