日本人はもうノーベル賞を獲れないPhoto:PIXTA

2021年のノーベル物理学賞の受賞者に真鍋淑郎・米プリンストン大学上席研究員が選ばれたことをきっかけに、日本で論争が巻き起こっています。真鍋氏が米国籍に国籍を変更したことや、受賞会見でジョークとして語った「日本に戻りたくない理由」などを受けて、日本の研究力・研究環境の劣化や頭脳の海外流出がさけばれているのです。

しかし、こうした問題提起は今に始まったことではありません。「週刊ダイヤモンド」18年12月8日号では『日本人はもうノーベル賞を獲れない 科学技術立国の危機』と題した特集で、この問題を取り上げています。今回、同特集を基に再編集を行った「有料会員記事」を「無料会員記事」に変更してお届けします。ノーベル賞の授賞式が行われる12月10日までの期間限定ですので、ぜひこの機会にご覧ください。

【こちらもおすすめ】
>>真鍋淑郎はなぜ日本に一度「頭脳還流」しながらアメリカに戻らざるを得なかったのか
真鍋淑郎 2021年ノーベル物理学賞受賞者インタビュー【下】

>>日本を捨てた「青色の職人」 中村修二
中村修二 2014年ノーベル物理学賞受賞者インタビュー

日本人はもうノーベル賞を獲れない
10人のノーベル賞学者 かく語りき
第1回 データで見る 日本の科学技術の危機

 21世紀に入ってからというもの、米国に次ぐ数のノーベル賞受賞者を輩出している日本ですが、実は科学技術立国の足元は驚くほど揺らいでいます。近年の科学技術政策の実態を知る関係者ほど、「このままではもうノーベル賞など期待できない」と嘆きます。一体どういうことなのか。

 論文の数や研究者数で先進国最低レベルに甘んじている状況や、論文の注目度と科学技術予算で中国に完敗している事実など、データが示す科学技術立国・日本の危機に迫ります。

>>記事を読む

日本人はもうノーベル賞を獲れない
10人のノーベル賞学者 かく語りき
第2回 ビジネスモデル競争で後塵を拝する日本企業

 日本において先端の研究開発に携わっているのは、大学などの研究機関ではありません。日本の研究開発投資の8割は企業が占めていますが、その実態も決して明るくないのです。

 R&D(研究開発)支出額が高い企業の世界ランキングや国別ランキング、バブルチャートなどを基に、技術開発競争というよりビジネスモデル競争で世界の後塵を拝している日本企業の危機を浮き彫りにします。

>>記事を読む

日本人はもうノーベル賞を獲れない
10人のノーベル賞学者 かく語りき
第3回 10人のノーベル賞学者 かく語りき(前編)

「日本人はもうノーベル賞を獲れない」のでしょうか?日本の研究力や研究環境に対する問題意識をノーベル賞受賞者に聞きました。

「前編」では、梶田隆章氏(ノーベル物理学賞受賞)、江崎玲於奈氏(ノーベル物理学賞受賞)、大隅良典氏(ノーベル生理学・医学賞受賞)、大村智氏(ノーベル生理学・医学賞受賞)、益川敏英氏(ノーベル物理学賞受賞)の言葉をお届けします。

>>記事を読む

日本人はもうノーベル賞を獲れない
10人のノーベル賞学者 かく語りき
第4回 10人のノーベル賞学者 かく語りき(中編)

「日本人はもうノーベル賞を獲れない」のでしょうか?日本の研究力や研究環境に対する問題意識をノーベル賞受賞者に聞きました。

「中編」では、本庶佑氏(ノーベル生理学・医学賞受賞)、中村修二氏(ノーベル物理学賞受賞)、山中伸弥氏(ノーベル生理学・医学賞受賞)の言葉をお届けします。

>>記事を読む

日本人はもうノーベル賞を獲れない
10人のノーベル賞学者 かく語りき
第5回 10人のノーベル賞学者 かく語りき(後編)

「日本人はもうノーベル賞を獲れない」のでしょうか?日本の研究力や研究環境に対する問題意識をノーベル賞受賞者に聞きました。

「後編」では、天野浩氏(ノーベル物理学賞受賞)、田中耕一氏(ノーベル化学賞受賞)の言葉をお届けします。

>>記事を読む