お客さまからの気遣いを
素直に受け取れるスタッフになろう
さて、本題に入ります。接客1年生でもすぐできる、と言いますか、ぜひやっていただきたいことをご紹介します。
それは「受け取り上手になる」ということです。
お客さまから楽しい話題をふっていただいたとき、なにかしらお褒めの言葉をいただいたとき、それをしっかりと喜びをもって受け取ることのできる接客スタッフは、お客さまからの評価が上がります。
気の利いた返しができなくてもいいのです。新人であれば、笑顔できちんと「ありがとうございます!」と言えるだけで十分です。
やることはとてもシンプルですが、実は接客1年生どころか、銀座のそれなりのレストランのスタッフでも「受け取り上手」とは言えないケースがありました。同じレストランでの2つの事例を並べてみます。
まずはいい事例からです。昨年6月、初の緊急事態宣言が解除になったとき、友人と銀座のレストランに行きました。ひさしぶりに友人と外食! 私たちの心は弾んでいました。オーダーを取りに来てくれた若い女性スタッフに「緊急事態宣言が明けましたね! 今日はひさしぶりの外食です!」と声をかけました。
すると「いいですねえ、ご友人と! わたし、まだ誰とも外食していません(笑)! どうぞ今日はごゆっくりとお楽しみくださいね」とユーモアと気の利いた一言、そして最後はにっこりとほほ笑んでくれました。