『これだけできれば大丈夫!すぐ使える!接客1年生』(ダイヤモンド社)の著者・七條千恵美さんは、JALの元カリスマ教官。七條さんいわく、接客の本質とは「あなたを大切に想っています」「感謝しています」「歓迎しています」「敬意を持っています」という想いを感じていただくこと。お客さまの「イラッ」「モヤッ」をなくすこと。それが、接客の基本中のキホン。まずはここがスタートラインになります。お客さまに信頼され、リピーターが増える接客のキホンを解説する本連載。書下ろしの特別編の第2回をお届けします。好評のバックナンバーはこちらから。

お客さまは接客に感動を求めているのか?! 本当に求められているたった2つのことPhoto: Adobe Stock

基本的な接客マナーは、
特別なものでも難しいことでもない

 こんにちは。接客マナー講師の七條千恵美(しちじょうちえみ)です。いきなり現実的な話になりますが、「感動的な接客」「非日常の接客」「かゆい所に手が届く接客」、このような接客はどこで求められているのでしょうか。

 普段の生活に密着した接客シーンでは、このような高品質の接客はさほど求められていません。

 もちろんそれができればすばらしいことではありますが、いわゆる「お客さまの期待値を超える」という接客サービスを提供するためには、それなりの経費と時間をかけた接客指導とスタッフ一人当たりが担当するお客さまの数も考慮する必要があります。

 また、カジュアルな場所であるにもかかわらず、背伸びをしたような接客をすることで、それがお客さまの目にはかえって不自然に映ることもあります。

 高価格な商品やサービスを扱っている場合や接客そのものがブランド価値という企業でないならば、やるべきことは感動の追求よりも先に「お客さまの『イラッ』『モヤッ』、この2つをなくすこと」です。

 そのために必要なことは基本の徹底。これは接客だけでなく他の仕事でも、また日常のコミュニケーションにおいても大切なことと同じです。

 つまり、基本的な接客マナーは決して特別なものでも難しいことでもないのです。

 しかし、基本を徹底させることはなかなか一筋縄ではいきません。なぜならば「当たり前のことを当たり前にやるだけ」といってもその「当たり前」の基準が人によって異なるからです。

 そこで今回は、わたくしから「これだけは接客1年生でも徹底してほしい!」という基本のひとつを以下の事例を参考にお伝えしてまいります。