多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は600ページ超えの超大作で、まさに“鈍器本”だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。
・クソ会議の特徴は3つ
1.そもそも集まるべきではない会議
2.どうなったら終わりかわからない会議
3.決まったことを確認していない会議
・クソ長い会議はお偉いさんにとってエンタメ
・会議は、若手が“さりげなく”改善するしかない
・若手が改革する3ステップ
1.終盤に「決まったこと」を確認する
2.最初に「終了条件」を確認する
3.ホワイトボードで「議事録」を取る
マモル:サラタメさ~ん、うちの会社は会議がめちゃくちゃ長いので、結局残業がなくなりません……。
サラタメ:そうですか。サラリーマン人生で約3万時間、1日の活動時間が10時間として、約8年分も会議している※といわれてますからね。
マモル:どうにかしたいんですけど、会議を仕切るのは上司だし、ボクにはどうしようもないんですよね……。
サラタメ:マモルさん、それは勘違いかもです。実は、会議って若手だからこそ、変えられるものなんです!
マモル:ムリムリ! ボクなんて会議中にひと言話すだけで、脇汗びっしょりですよ。
サラタメ:たとえびっしょりでも、若手が変えるべきなんです! まずは、会議の最後に「決まったことを確認」するところから始めましょう。
※出所:榊巻亮著『世界で一番やさしい会議の教科書』(日経BP)
クソ会議の特徴3選
サラタメ:まずは前提として、絶対やっちゃいけない「クソ会議」の特徴から押さえていきましょう。結論、この3つです!
1.そもそも集まるべきではない会議
2.どうなったら終わりかわからない会議
3.決まったことを確認していない会議
1.そもそも集まるべきではない会議
面と向かっての会議が必要なのは、複雑な議論と合意が必要な場合だけ。
ただ情報共有するだけの会議、資料を読み上げるだけの会議は、メールで済ませるべきです。こう仕分けたら、集まるべき会議は2~3割に絞れると思います。
仮に、報告が主目的の会議で集まるとしても、資料の読み上げは禁止します。事前にメールで資料を送って読んでおいてもらう。必要な部分だけ議論する。こうするだけで、かなりの時短につながります。
マモル:「メールで送るので読んでおいてください」なんて、なかなか言えないですよ!
サラタメ:じゃあ、せめて当日5分ほど、各自が資料に目を通す時間を取りましょう。ただ読み上げるだけの時間は、マジでムダすぎるので!
2.どうなったら終わりかわからない会議
どんな状態になったら「会議終了!」といえるのかが決まってない会議です。終了条件があいまいな会議は、みんなどこに向かえばいいかわからないので、とことん長引きます。
〈例〉
×終了条件があいまい
「得意先A社からのクレームについて、話し合いましょう」
◯終了条件が明確
「A社からのクレームの原因を特定し、その対策が決まったら、この会議は終わりにしましょう」
サラタメ:さらに「原因の特定は20分、対策は30分で決めましょう」と時間配分まで決められると、会議の進捗状況がチェックできてGOODです!
3.決まったことを確認していない会議
最後の5~10分は、まとめの時間を確保。会議で決まったことを最終確認します。
〈例〉
×決まったことがあいまい
「あ! 藤田部長、午後2時から別の会議でしたよね。……じゃあ解散で!」
◯決まったことが明確
「今回の会議で〇〇が決まったので、次回までに営業部の田中さんが△△する、こんな認識でよろしいでしょうか。はい、では会議を終了します」
マモル:なるほど~。NGな会議の特徴は、理解できました! でもだからといって、ボクが会議を改善できる気はまったくしないんですが……。
サラタメ:なんでオレが! と思うかもしれませんが(笑)、若手から発信していかないと、会議ってなかなか変わらないものなんですよ。
若手が会議を変えないといけない理由
結論、クソ長い会議も、お偉いさんにとってはそんなに悪いものじゃない。なんなら、けっこう楽しめるエンタメだからです。
マモル:お偉いさんにとってのエンタメ!?
サラタメ:会議の進行中って、お偉いさんは好き勝手発言できますよね。さらに、その言動を部下が注意深く聞き、動き回ってくれるわけで、上司からすればなかなか気持ちいいもんなんですよ。
若手ビジネスパーソンはよく「部長が会議のやり方を、ちょっと変えてくれたら」と考えていますが、一向に変わりません。なにせ、部長にとっては変革するメリットがそこまでないからです。無意識のうちに、気持ちよさを優先してしまう。だからこそ、若手が変えるしかありません。しかも、上司の気持ちよさをなるべく損なわないように、さりげなくです。