志望理由のよくやるミス
サラタメ:もう十分と思いながら、ここまでガッツリ解説しても、まだダメダメ志望理由をつくる人がいたりするので、さらに念押ししておきます!
こんな志望理由はやめましょう。
1.ただの会社説明
2.欲望まる出し
1.ただの会社説明
先ほどの3段構成でいう「2.志望企業の魅力」ばかり伝えるダメパターンです。
志望企業の魅力をホメちぎりさえすれば、「継続性」を証明できると思ったら大間違い。まず、自分なりの「転職の軸」が前段にあり、それに沿った形で志望企業の魅力をホメるからこそ、志望度の強さが伝わるのです。
2.欲望まる出し
ここは悩む人が多いポイントです。
「欲望まる出し」とは何かというと、「転職の軸」のことです。
具体的な事例では「独自性がある&思い入れの強い商品を持つ企業で働きたい」というさわやかな軸を挙げましたが、実際はもっと欲望むき出しのはずです。
「給料を上げたい」というお金の欲望や、「残業したくない」というラクしたい願望など、突き詰めると、そんな欲望や願望が転職の軸になっているケースが多いのです。
サラタメ:私も、ワークライフバランス重視の転職活動をしていたので、まさに「欲望むき出しの転職の軸」でした(笑)。
ただ、だからといって3段構成「1.転職の軸」で、「ワークライフバランスが確保できれば何でもいいです」と欲望まる出しにしたら、採用担当者にドン引きされてしまいます……。
ですから、ここは建前としての「転職の軸」も用意しておいたほうがいいのです。
もちろん自分にウソをつくような内容はダメですが、面接で志望企業の商品・サービスを絡めて語れるような「転職の軸」も、建前用として準備しておきましょう。
欲望まる出しの「転職の軸」は、聞かれたら伝えるくらいが得策です。その際、きちんとオブラートに包むこともお忘れなく。
〈オブラートに包む例〉
「ワークライフバランスを確保して、ぬくぬく暮らしたい」
→「自分の時間を確保し、自己研さんに充てたい」
「年収アップして、いつかベンツを乗り回したい」
→「年収は自分の市場価値を計る大事な指標になるので、金額にはこだわりたい」
欲望があること自体、なんら悪いことではありません。ただ、「欲望をそのまま採用側に受け止めてもらおう」というのは、さすがに現実的ではありません。
(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)
・志望理由で証明すべきは「継続性」
・心にぶっ刺さる3段構成でつくろう
・1.自分の転職の軸→2.志望企業の魅力→3.マッチングの流れで伝えよう
・「自分の転職の軸」に具体的エピソードがあるといい
・「自分の転職の軸」が欲望まる出しにならないよう注意