定年まで働くなんて無理……生涯賃金2億円を株式投資で稼いでしまおう! そう決意した入社3年目、知識ゼロの状態から株式投資を始めた『割安成長株で2億円 実践テクニック100』の著者・現役サラリーマン投資家の弐億貯男氏。年間平均利回り30%で資産を増やし、当初の計画を前倒しで2億円達成! 忙しい会社員でも再現性が高い「100の実践ノウハウ」を徹底伝授!
下落相場では
空売りより買わないこと
20年近く株式投資を続けていますが、私は証券口座に入金した現金で投資する「現物取引」のみで、「信用取引」をしたことは一度もありません。
信用取引とは、担保として現金や株式を預けて、証券会社からお金を借りて株式を買ったり、株券を借りてそれを売ったりする取引のことです。
預けた担保評価額の最大約3.3倍(ネット信用取引は約2.85倍)まで取引できます。いわば借金をしてレバレッジをかけ、資産増加を早める手法です。
信用取引をすると、購入した銘柄の値上がり局面では大きなリターンが望める半面、値下がりした場合は大きな損失を被るリスクを抱えます。単純な話、3倍儲けられるということは、3倍損をすることも考えられるということです。
私は信用取引をしたことはありませんし、兼業投資家全般にすすめられる手法ではないと思っています。
信用取引は、ハイリスク・ハイリターンで、短期で大きなリターンを得ようとする、やや投機的な手法です。
コロナ禍で訪れたような株式相場の下落局面では、信用取引による「空売り」で利益を上げることもできます。
空売りとは、所有していない株式を、借りて売る取引のこと。現物投資では「安く買って、高く売る」ことで利益が得られますが、空売りでは「高く売って、安く買い戻す」ことで利益が得られます。
ただし、下落局面で空売りをしたからといって、思惑通りに儲けられるとは限りません。
下落相場で損失を負うリスクを減らす最良の方法は、空売りに走ることではなく、「買わないこと」だと私は考えています。
空売りを好む人にとって、それは機会損失なのかもしれません。しかし、資産が実際に減るわけではないので、空売りに走るくらいなら、機会損失は甘んじて受け入れるほうを私は選びます。