ETFなら、よりきめ細かい分散投資ができる
さらにもう一つ、「究極の分散投資」を実践したい場合にもETFの魅力が活きます。
ここで、私がETFで評価している点を一つご紹介しておきたいと思います。それは、多様な投資対象が選べる点です。下の図表をご覧ください。
ETFは、株式や債券、不動産、コモディティなどさまざまな資産クラスの銘柄が揃っているのはもちろん、国・地域やセクター別の銘柄もたくさんあります。
たとえば株式ETFなら、日経平均株価やTOPIXなど日本の株式指数に連動するものだけでなく、アメリカのNYダウやS&P500に連動するもの、中国株やインド株の指数に連動するものなどを使って特定の国の株式に幅広く投資することができます。
あるいは先進国株式、新興国株式、両方をひっくるめたグローバル株式というくくりで投資することも可能です。
業種別ETFを活用すれば「自動車株」「医薬品株」といったように、特定のセクターの株式を対象に投資をすることもできるわけです。
もちろん、非上場のインデックスファンドも多様な銘柄がありますが、ETFのほうがよりきめ細かいのが特徴といえます。
モーニングスター株式会社 代表取締役社長。
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『iDeCoで自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。