サラリーマンで生きることは、「何も起こらないこと」へ全財産を賭けるギャンブル

コロナ禍の時代が長く続き、世の中では「投資ブーム」が起こっているそうです。確かに日本の経済はいつになっても良くならないし、会社のお給料もなかなか増えないし、「老後2000万円問題」とやらも気になるし、今のうちに何かはじめなきゃ、と思っている人は多いはず。でもじゃあ、一体何からはじめればいいのか? すぐにはわかりませんよね。知識もないのに飛び込んで、だまされるのも嫌だし…。そんなあなたに頼もしい助っ人が現れました。「セカニチ」のハンドルネームで活躍中の実業家・南 祐貴さんです。初の著書である『世界一面白くてお金になる経済講座 知識ゼロからはじめる投資のコツ』(ダイヤモンド社)で、誰にでもできる最も簡単で最も安全確実な投資法を説き、話題を集めています。彼が説く、世界一「安全確実」にお金持ちになる方法とは?(イラスト/ゆん)

私が起業を勧める理由

こんな時代だからこそ「起業すべきだ!」と私が考える理由は、人生のリスクを回避するためです。起業がリスク回避? どういうことでしょうか。人類が誰も予想をしていなかった新型コロナウイルスによって現代社会は大きく変化しました。わかりやすい例では、飲食業界や旅行業界が大打撃を受けました。正社員でもボーナスを減らされたり、出勤日を制限されて給与が減ったり、アルバイトではシフトを削られたりと、外的要因によって収入が激減する人が続出したのです。収入が減るだけでなく、突然、解雇された人も多数いることでしょう。

「今の俺には関係ないし…」と思っていても、あなたが働いている業界に新型コロナウイルスのような予想外の新しい災害が起こる可能性はゼロではありません。いきなり労働環境が過酷になったり、収入が激減したりするかもしれません。

つまり雇われの身のサラリーマンで生き続けることは、実は「外的要因に何も起こらないこと」へ全財産を賭けている大きなギャンブルなのです。

本来ならば、変化のリスクに備えるためにも、他人に頼らず自分の手でお金を生み出すべきです。私自身もサラリーマン時代は給料に依存した生活を送っており、サラリーマンを辞められないことで毎日が苦しかったです。上司や取引先とのストレスに苦しむ人を1人でも救いたいです。

以上の話を聞くと、外的要因の変化は恐ろしいものだと思ってしまいますが、実は起業家にとっては社会の変化はチャンスです。なぜなら変化は新しい需要を生むから。具体的には、リーマンショックという世紀の大暴落が2008年9月にありました。世界中がパニックに陥ったネガティブな出来事です。しかし皆さまが毎日使っているiPhoneやFacebookが大きく伸びたキッカケは、リーマンショックの翌年の2009年です。Facebookの「いいね」機能や、世界的にヒットしたiPhone 3GSはこの年に生まれました。大暴落によって失業したエンジニアやデザイナーを上手くつかむことができ、世界を驚かす製品/サービスを作ったのです。よって起業家にとって◯◯ショックはチャンスだということを覚えてください。