同じ仕事でも「評価されやすい人」と
「されにくい人」がいるのはなぜか?
──「仕事ぶりは同じなのに、あの人ばかり評価されて、自分は評価してもらえない。理不尽だ」といった悩みもよく聞きます。同じ仕事でも評価されやすい人とされにくい人の違いとは、何なのでしょうか。
佐久間:先程の話とも繋がりますが、「期待感を持たせる言説がうまいかどうか」に尽きると思います。評価される人は「自分に投資してくれる人間が何を望んでいるのか」を見抜く能力が高いんですよね。
やっぱり上司も組織で働いていて、さまざまな案件を抱えているから、100%自分のことだけを見てくれるわけじゃないでしょう? 上司の上にもまたさらに上の人間がいるわけで、上司だって評価されたいじゃないですか。評価される人はきっと、同じ仕事でも「上の人間が評価されたいポイント」をしっかり押さえた仕事や言説ができるんだと思うんです。自分に仕事を任せてもらえたら、あなたが評価されるような成果を出せますよ、と提案することができる。
──たしかにそうですね……。言葉にしていない自分の欲求まで汲み取ってくれたら、「この人に投資してみようかな」という気になりますよね。では、相手のニーズを読み取るには、どうしたら良いでしょうか。
佐久間:意識して訓練すれば、できるようになると思いますよ。相手の「辿り着きたいゴール」がどこなのか、常に想像しながら仕事することですね。
たとえば僕、人の説教をめちゃくちゃ早く終わらせることができるんです。「ああ、この人はこういう言葉で怒りたいんだろうな」というのがわかるから、それを先回りして言って自分から謝ると、「お前、わかってんじゃねえか」と向こうの怒りが早めにおさまるという(笑)。
だから、何よりも、毎回しっかりと相手が辿り着きたいゴールを想像し、そのために自分ができることを提案するように心掛けると、一歩先の仕事ができるようになると思います。