インサイドセールス・チームはコールドカンパニーを対象として見込み客開拓を行い、新たな商談案件にまで引き上げてクロージングをめざす営業担当者に引き継ぐのが役割だ。
コールドカンパニーというのは、まったくコンタクトを取ったことのない新規企業か、過去に関係があったが、最近6ヵ月以上アクションがない会社である。
かつて見込み客開拓ではコールドコール(つながりのない相手に電話でアプローチすること)が行われていたが、今日、はるかに効果的な方法が確立している。インサイドセールス・チームにはフィールドセールス・チームや電話セールス・チームと同じテリトリーを割り振って、チームワークが生まれるようにすることが重要だ。
通常、1人のインサイドセールス担当者がサポートできるアカウントエグゼクティブは最大5人までだ(大口取引の場合は、1対1または1対2の割合でも利益を上げることは可能)。
誤解しないでほしいのだが、アカウントエグゼクティブは新規ビジネスの開拓を一切行うべきではないと言っているのではない。その正反対だ。価値がわからない見込み客の開拓に時間を使うことをやめ、価値あるビジネスを生む少数のターゲット――インサイドセールスから引き継いだ有力案件、現在の顧客との契約拡大、そして成約に至らなかった過去の有力案件など――に活動の対象を絞るべきだと言っているのである。
インサイドセールスと
マーケットレスポンスの分割
営業組織には外からインバウンドリード(インターネット検索や口コミ、フリーダイヤルからの問い合わせ、マーケティング・プログラムなどによる)も飛び込んでくる。
インバウンドリードに漏れやミスなく対応するには、目安として、月間400件につき1人の担当者が必要である。件数が非常に多い場合は、その対応に特化した「マーケットレスポンス担当」をインサイドセールス・チームから分離する必要がある。
インサイドセールスの担当者は、具体的なアクションも関心表明もない見込み客を対象としてリードジェネレーションと商談案件化を行うのが仕事だが、マーケットレスポンスの担当者は、インバウンドリードを対象として商談案件化を行うのが仕事だ。