午後のワイドショー「ゴゴスマ」(TBS系)を、東海ローカルから全国の人気番組へと躍進させた立役者である同番組MCでフリーアナウンサーの石井亮次氏が「話し方の極意」を初めて明かした『ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方』が話題です。
上手にしゃべることではなく、相手を楽しませて、場の空気をよくすることを目標にかかげ「他人(ひと)はいじるな、自分をいじれ」「会話は合気道」「究極のほめテク」など、サービス精神にあふれる独特の会話術を披露。話し方で損をしているすべての人の救世主ともいえる本書から抜粋し、具体的な話し方のテクを紹介する。
最初のアプローチはリスク0(ゼロ)
これまで書いてきたように、第一印象をあげるには笑顔と挨拶が大事です。
で第一印象はクリアできた、となると、次の段階の「会話」に進みたいですよね。パーティや異業種交流会など初対面の人が多く集まる場で素敵な人や著名人に出会ったら「話しかけてみたい」という気持ちになるのは、当然のことです。
けれども、多くの人がここであきらめてしまう。
「話しかけて、嫌がられたら悲しい」
「話しかけても盛り上がらなかったらつらい」
というような悲惨な状況を思い浮かべて二の足を踏んでしまうのです。
いや、それよりも、「そもそも、何を話したらいいのかわからない」という不安がいちばん大きいのかもしれません。
でも、最初のアプローチ、つまり話しかけの際のリスクは0(ゼロ)です。もともと相手はあなたのことをあまり知らないわけですから。ここで「すぐに仲良くなれるかも!」などと期待値を高めに設定していると、軽くあしらわれたりした時のショックが大きくて落ち込んでしまいますが、話しかけなければ、もとはといえば知らない人のまま。そう考えれば、そんなことで傷つく必要はない。「勇気を出して話しかけた自分に拍手!」くらいに思って、次に向かうことができます。
この「最初のアプローチ」というチャレンジはやってみる甲斐があります。なぜなら、共通の話題が見つかって楽しく会話ができたら、最初が0だけに天にも昇る嬉しさを味わうことができるからです。そして、僕の経験では、そういうことって「まあまあ」あります。人と人ですから、案外共通点はあるものなんです。「万が一」というほど低い確率ではありません。周りから「誰とでもすぐに仲良くなれてうらやましい」と思われている人は、最初のアプローチを気軽に数多くやっている可能性が高いです。