「私はなぜいつもうまくいかないんだろう」「もっとラクに生きられたらいいのに」と思うことはないだろうか。そんな人におすすめな書籍が、『こころの葛藤はすべて私の味方だ。だ。著者の精神科医のチョン・ドオン氏は精神科、神経科、睡眠医学の専門医として各種メディアで韓国の名医に選ばれている。本書には「心の勉強をしたい人が最初に読むべき本」「カウンセリングや癒しの効果がある」「ネガティブな自分まで受け入れられるようになる」などの感想が多数寄せられている。本書の原著である『フロイトの椅子』は韓国の人気女性アイドルグループ・少女時代のソヒョン氏も愛読しているベストセラー。ソヒョン氏は「難しすぎないので、いつもそばに置いて読みながら心をコントロールしています」と推薦の言葉を寄せている。自己啓発書では物足りなくなった読者に、自分と他人の本心を探り、心の傷を癒すヒントをくれる1冊。今回は本書から特別に一部抜粋・再構成して紹介する。(初出:2022年8月24日)

【精神科医が教える】「絶望した人」だけが持つ、凄まじいエネルギーとは?【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

絶望がもたらす爆発的なエネルギー

「絶望」とは、「希望がすべて消えてしまった状態」をいいます。
まったく期待が持てなくなることです。

絶望した人は、周囲を見回す余裕を失います。
集中力が落ち、正しい判断を下せなくなります。

「愛する人との関係がうまくいかず、とうとう相手が去ってしまった。すっかり絶望的な気分だ」。
こんなときは、自分の心を守るために「あんな人、本気で好きだったわけじゃない」と否定する防衛機制が働きます。
恋人が自分のもとを去っていった事実を受け入れるのは、とてもつらいことだからです。

あまりにも深い絶望感に襲われた人は、自分を憎悪するようになります。
もっとひどくなると、自分で自分を殺すこともあります。

絶望に陥った人は力なく見えますが、絶望が持つエネルギーは爆発的です。
わき起こった憎悪がもし他者に向かえば、殺人を犯すことだってあります。

「絶望は時に天賦の才に匹敵する」

逆に、爆発的な憎悪のエネルギーをポジティブなパワーに変えていけば、生活の活力と自信を取り戻すことができます。

イギリスの政治家で小説家だったベンジャミン・ディズレーリは、「絶望というものは、時に天賦の才に匹敵するほど強く我々を鼓舞する」といいました。

このように、絶望から生まれた憎悪を原動力として生きていく人もいます。

自身の恥辱を歴史書の完成という使命達成に昇華させた中国の司馬遷は、まさしく絶望を生きる原動力に変えた人物のひとりです。

どんな悲劇的なことにも、コインのように裏表があります。
人生は満ち潮と引き潮のように、希望と絶望が交互にやってくるものだという事実を受け入れましょう。

(本稿は、チョン・ドオン著 藤田麗子訳『こころの葛藤はすべて自分の味方だ。 「本当の自分」を見つけて癒すフロイトの教え』から一部抜粋・再構成したものです)

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