ニュースで見聞きした国、オリンピックやW杯に出場した国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)は、世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。この連載では、本書から一部を抜粋しながら、毎日1ヵ国ずつ世界の国を紹介する。

「ウガンダってどんな国?」2分で学ぶ国際社会Photo: Adobe Stock

ウガンダってどんな国?

 ウガンダはアフリカ東部に位置し、南スーダン、ケニア、タンザニア、ルワンダ、コンゴ民主共和国に囲まれた内陸国です。

 また、ヴィクトリア湖の北岸に位置していて、ナイル川の源流部が国土を縦断し、肥沃な土地が広がっています。

 世界最大の貯水量を誇るオーエンフォールズダムや、鉱産資源などを有しており、開発ポテンシャルの高い国です。

 1962年にイギリスから独立したものの、多くの部族で構成された国は政治的に不安定で、長い間世界の最貧国に位置づけられてきました。

 1986年に就任したムセベニ大統領は、経済や社会の安定化に力を注ぎました。

 ムセベニ大統領は、大統領の三選禁止条項を改定し、同時に複数政党制を認めるなどの政治改革を行うと、長期政権を担い、安定した社会が実現されました。

南スーダンからの難民

 現在、この国の人口は約4500万人ですが、約140万人の難民を受け入れています。その多くは南スーダンからの難民です。

 ウガンダは、難民に対して移動や就業の自由、教育・医療サービスを提供する政策をとり、「難民に寛容な国」として知られています。

 このことでウガンダ国内の負担は非常に大きくなっています。

 国連難民高等弁務官事務所や国連開発計画などの国際機関や各国政府もウガンダ政府を積極的に支援しています。

ウガンダ共和国

面積:24.1万㎢ 首都:カンパラ 人口:4471.2万
通貨:ウガンダ・シリング 言語:英語(公用語)、スワヒリ語(公用語)、ルガンダ語

宗教:プロテスタント45.1%、カトリック39.3%、イスラーム13.7%
隣接:南スーダン、ケニア、タンザニア、ルワンダ、コンゴ民主共和国

(注)『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)、CIA The World Factbook(2022年2月時点)を参照

(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)