これまでも、企業がインターンシップで目を付けた学生に内々定を出す、つまりインターンを一種の選考の機会にするということは普通に行われていましたが、それは公式にはないことにされていました。今後はそれが、条件付きで公式に認められるのです。
新しいインターンシップの4分類
本当に参加する意義があるのは?
ただ、学生にとって変化が大きいのはこの点ではなく、次の点です。
これまでは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」という文言が、企業によって比較的自由に解釈され、インターンシップにはさまざまな形があり得ました。前回お話したように、実際は企業説明会と変わらないようなものや、「社会人力をつけるインターンシップ」といった、実際にその企業の業務とは関係なさそうなテーマのものも散見されました。
ところが、2022年4月、経団連と大学で構成される「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」は、現行行われているインターンシップを4つに分類して発表しました(関連記事を参照)。順に見ていきましょう。
【タイプ1 】オープン・カンパニー
学生が「企業・業界・仕事を具体的に知る」もので、大学のオープンキャンパスに当たる。企業説明会のようなもの。
【タイプ2 】キャリア教育
主に大学1~2年生を対象として、「自らのキャリア(職業観・就業観)を考える」のが目的のもの。
【タイプ3】 汎用型能力・専門活用型インターンシップ
短期5日以上、長期2週間以上で、その仕事に就く能力が備わっているかを見極めるもの。
【タイプ4 】高度専門型インターンシップ
長期2カ月以上で修士過程の学生向け、自らの専門性を実践で活かし向上させるもの。