自宅にいながらにして人間ドックが受けられる――。忙しいビジネスマンの皆さんには朗報だろう。「病気には早期発見が一番」と、自分の健康度をチェックして予防したいという人が増えている。しかし人間ドックなどの定期健診には、「行かなくては」と思う一方、なかなか時間がとれないのが現状。東京都が行った「健康に関する世論調査」でも、健康診断を受けなかった理由で最も多いのが「受ける暇がない」で40%を占めている。しかし、忙しいからこそ健康には不安も感じるし、病気になるわけにはいかない事情もある。

 “コンビニ検診”という言葉が数年前に話題になったことがあったが、自宅で採血や採尿を行いコンビニや郵送を通じて検体を送って健康状態をチェックする、この「在宅検診」がどんどん進化している。以前は大腸がんや胃がんなど、特定疾病を検査するイメージがあったが、今や肝機能・腎機能など一般的なものから、アレルギー体質検査、通風、リウマチ、睡眠時無呼吸(SAS)症候群までカバーしている。

 業界大手の日本メディカル総研では、既に2006年3月より、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)検診と内蔵脂肪検診のサービスを開始している。

 メタボリック症候群とは、内臓脂肪型肥満によって生活習慣病などが引き起こされやすくなった状態。高血圧、高脂血症、糖尿病をはじめとした生活習慣病は、個々に発症の原因があるのではなく、内臓に脂肪が蓄積したことにより、もたらされると考えられている。今までは単なる肥満(いわゆる皮下脂肪型肥満)との区別がつきにくかったが、最新の検査ではアディポネクチンという物質の分泌量を調べることでこの問題をクリアした。

 男性85センチメートル以上、女性90センチメートル以上のウエスト径だと、メタボリック症候群の注意信号がともる。まずはウエスト周りのチェックから始めたい。

資料提供・取材協力:株式会社日本メディカル総研