この本の読み方、取り扱い方

 本書では、このミクロ経済、マクロ経済双方の基本的な1%の知識を厳選した。

 第1章、第2章では、人と企業の行動、つまり市場の仕組みを理解するためのミクロ経済学の知識を中心に構成した。

 第3章では、国全体の政治経済の動向や、政策が企業に与える影響などを理解するために必要なマクロ経済学の知識を中心にしている。

 第4章では、「知らないとヤバい! 現代経済史60年の10大経済ニュース」を解説した。これを読むことによって、会社の上司や同僚、そして取引先との会話についていけるようになる。また、現代経済史の流れを具体的におさえることで、より広い視野で経済を自分で分析、予測できるようになるだろう。

 つまり、この1冊で経済学の基本と仕事への応用から、ビジネスの仕組み、ニュースの見方、そして現代経済史の基礎知識まで習得できる。

 あなたにとって非常に重要な「1%」が学べるはずだ。

 なお本書は、第1章から通読することを前提にしているが、先に第4章で経済ニュースの大きな流れをつかみ、それから第1章に戻る読み方もできる。また、各項目や、随所に出てくる「コラム」「理論編」に関心が向かない場合、あるいは理解しにくい項目は読み飛ばして先へ進んでもまったく問題ない。どんどん進んで最後のページまで到着したら、また戻って未読項目に当たるのも一法だ。

 また、文中にある注1は「参考文献」(256ページ)の番号だ。本文で参照した文献だけでなく、1%を超えて経済学を学ぶ際に役立つ中級、上級の経済書を紹介している。1%を超えたい、という意欲が出たらぜひ読んでいただきたい。

2017年2月 坪井賢一

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