二学期が始まり、6年生はそろそろ志望校を決めてその対策を始める時期。中学受験生に向けて正しいノートの作り方を解説した話題の書籍『中学受験必勝ノート術』の著者で、2000人を指導してきたカリスマ家庭教師の安浪京子先生に、この時期の中学受験生にとって大事なことを伺いました。

【中学受験】2000人以上を指導したカリスマ家庭教師が教える「逆転合格」する子の共通点過去問ノートを作るとモチベーションもアップ!「中学受験必勝ノート術」より。

偏差値が届いてなくても、過去問ができれば受かる!

 6年生の秋以降、大事なってくるのが過去問対策です。私が志望校選びのときにいつもお伝えしているのが「偏差値にとらわれすぎない」ということ。たとえば、同じ偏差値帯の学校でも、過去問をやってみるとA校は得点しやすいけれども、B校は得点しにくい、、、など、その学校の入試問題と子どもの相性があることが分かると思います。

 たとえば、算数で言えば、子どもが「処理型」(短時間に大量の問題を処理する能力に優れている)か、「熟考型」(ひとつの問題をじっくり考えて解く力に優れている)かによって、得意な試験問題は変わってきます。

 短い制限時間で大量の出題がされる学校は、「処理型」の子にとっては得点しやすいですが、「熟考型」の子は、いかに算数の難問が解ける頭脳を持っていたとしても、得点がとりにくくなります。

 また、志望校の頻出分野を、きちんと対策しているかも大きく得点力にかかわってきます。

 御三家などの最難関校は、塾に志望校別コースがあって、その入試問題の傾向に合わせた対策をしてくれます。しかしそれ以外の難関校・中堅校はそういった対策をしてもらえませんので、自分で、過去問の傾向を知って、頻出分野の対策をやることがマストになります。「過去問をやる」というのは、ただ単に何回も繰り返せばいいわけではありません。それよりも、頻出分野や問題傾向をきちんと知って、それを解けるように対策をすることのほうが大事なのです。

 子どもの能力と相性のよいタイプの試験で、なおかつ志望校対策がきちんとできている時に、入試での子どもの得点は最大化します。

 模擬試験の偏差値では届いていなかった志望校に逆転合格したというケースは、ほどんどが、こういった理由によるものです。