二学期が始まり、6年生はそろそろ志望校を決めてその対策を始める時期。中学受験生に向けて正しいノートの作り方を解説した話題の書籍『中学受験必勝ノート術』の著者で、2000人を指導してきたカリスマ家庭教師の安浪京子先生に、この時期の中学受験生にとって大事なことを伺いました。

【中学受験】<br />第一志望校にも増して<br />「併願校」が大事な理由Photo: Adobe Stock

第一志望に受かるのは4人に1人

 中学受験を目前に控えた6年生は、この時期、第一志望の学校も決まり、過去問などの勉強を積み重ねているかと思います。第一志望校合格に向けて、最大限の努力をしてほしいと思いますが、一方で、親御さんに考えておいてほしいのは、「併願校」についてです。

 第一志望に合格できる子は、実は4人に1人しかいません。4人に3人は、実際には、第一志望ではなく、第二志望以下の併願校のどこかに通うことになるのです。ですから、併願校については第一志望校以上に、慎重に選び、対策をしておきたいもの。第一志望のことしか考えておらず、行く気もなかったよく知らない学校に通うことになった…という事態は避けなければいけません。

第二志望・第三志望の取り組み方は

 第一志望ばかりでなく、第二志望、第三志望も、学校の校風や、試験問題の特徴、そして受験日程をきっちりチェックしておきましょう。

 基本的に第一志望なら過去問1冊分(5~10年分)解くことをおすすめしていますが、第二志望なら3~5年分、第三志望なら3年分程度を目安としています。第二志望は、過去問を実際に解いてみて、点数が赤本に載っている合格最低点を大きく超えられるようであれば、3年分解くだけでよいでしょう。

 ただし、第二志望、第三志望の学校の出題形式に特徴がある場合は要注意。たとえ偏差値が低い学校でも、出題形式に慣れていないと、歯が立たないことがあります。その場合は、その問題形式に慣れるまでしっかり過去問をやりこまなければ点が取れないので時間がかかります。そのあたりのことも考慮して、併願校は決めるべきでしょう。