短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を研究してきた人物がいる。
東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題なのが木下氏の新刊『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』。本書から一部を抜粋、「最短時間で最大の成果を出す方法」を初公開する。
新人と150倍の差がつく理由
当時の私には、「着手が遅い」「スピード感がない」という大きな弱点があった。
でも、自分では「着手が遅い」とも「スピード感がない」とも思っていなかった。
やっかいなことに、「考え方のクセ=思考アルゴリズム」は自覚できないものだ。
自覚できないものは変えられないし、人に教えられない。
そんなとき、「ピッパの法則」を知り、自らの「思考アルゴリズム」を修正した途端、成果がグングン上がり始めた。
おそるべき「思考アルゴリズム」のチカラ
一体全体、私の中で何が起きたのだろうか?
本書の冒頭やこの連載でも触れた、「成果=スキル×思考アルゴリズム」の黄金法則を思い出してほしい。
スキルは新人と成果を上げ続ける人で3倍くらいの差がある。
逆にいうと、スキルは3倍程度しか差はつかない。
一方、「思考アルゴリズム」は50倍もの差がある。
新人は、スキル1×「思考アルゴリズム」1=成果1。
スキルを3倍に上げたベテランも、「思考アルゴリズム」が変わらなければ、スキル3×「思考アルゴリズム」1=成果3で3倍程度しか差は出ない。
しかし、現実には、同じ仕事をしていても、成果の差が10倍や20倍というのはざらにある。
万年平社員の人と、若くして幹部に昇格する人が出す成果や会社への貢献度は10倍や20倍の差ではすまない。
成果を上げ続ける人は、スキル3×「思考アルゴリズム」50=成果150。
つまり、150倍の差をもって現実世界に立ち現れるのだ(▼図表2)。
1回インストールすれば、
すぐ、何度でも使える
今すぐ短時間で成果を上げ続ける人になりたいなら、そのための「考え方のクセ=思考アルゴリズム」を身につけることが重要だ。
スキルは一朝一夕には身につかない。
だが、「思考アルゴリズム」は「考え方」なので、すぐに変えることができるし、1回インストールすれば、すぐ、何度でも使える。
一度インストールしてしまえば、もうやる気(モチベーション)に頼らなくていい。
さあ、今すぐ「思考アルゴリズム」をインストールして、すぐやる人になろう。
(本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)