いよいよ「暦年贈与」ができなくなる!?
12月の「税制改正大綱」に注目!
もちろん、各省庁も老齢世代から若年世代への早期資産移転がしやすくなる策を講じている。令和5年度税制改正要望が各省庁から出そろっているが、贈与税に関する要望は以下の通り。
・内閣府と金融庁:結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の延長
・金融庁:教育資金一括贈与に係る贈与税の非課税措置の見直し
・文部科学省:教育資金一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の拡充
・厚生労働省:医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予等の特例措置の延長等、全世代型社会保障構築のための税制上の所要の措置、介護保険法等の改正に伴う税制上の所要の措置
政府税調の議論がまとまれば、例年12月中旬頃には税制改正大綱が閣議決定される。「暦年贈与」の相続税加算される死亡前の対象期間は、5年になるのか、10年になるのか。暦年課税制度は相続時精算課税制度と一体化されるのか。各省庁が要望する贈与税の非課税措置は認められるのか。令和5年度税制改正の行方を見守りたい。