五所神社に伝わる三柱の御神木

●11:40 湯河原・五所神社着

 つづいて詣でたのは、城願寺から西へ1.4キロほどの場所にある五所神社です。ここは筆者ホンダがぜひ紹介したかった場所で、注目すべき御神木が境内とその近隣に3柱伝わっています。

 まずは、駐車場の入口にて斜めにそそり立つ「五所神社の銀杏」。

 幹周り8.8メートル、推定樹齢800年。まさに老大樹の貫禄といったところでしょうか。傷みも激しく、支柱の助けも借りていますが、現在も旺盛に葉を繁らせています。また、この地域では「乳柱(ちばしら)」と呼ばれているという乳(気根)をたくさん垂らしており、かつては乳の神様として信仰されていたようです。

 きりん氏は「お宿りになっていますねぇ」ひと言。

 次は、社殿の手前、境内の中央に立つ「五所神社の楠(クスノキ)」。

 こちらは幹周り8.2メートル、推定樹齢850年とのことですが、樹高も36メートルあり、若々しさすら感じさせる見事な一柱です。

 近年、インスタ撮影用(?)の「パワーの窓」が設置(枠の中で撮影するとクスノキパワーが授かるらしい)され、そのフレームには「健康・安全・勝利」のご利益が記されていました。そこでさっそく、ドライバーの運び屋H氏をモデルに撮影。このように御神木が注目されるのは近年の流れのようです。

 それはそうと、自由な女子たちはどこかと探すと、きりん氏がみきえ氏を連れて社殿裏の境内林を見ていました。「ほら、あの大きな木があるでしょう。あそこに山の神の霊気が降りてくるんですよ」(きりん氏)。

 そうでした。きりん氏は土地詠み(「読み」ではないらしい)、地霊鑑定および地鎮作法のプロ。放っておくとつい神域と土地神の関係はどうなっているか、ポイントとなる境内樹はどれかなどと探索を始めてしまいます。非常に興味深いのですが、収拾がつかなくなってしまうので、メンバーを再び呼び寄せ、もうひとつの御神木へと向かいます。