入試結果で判定することの意味
1年生に内定を出すということは、学業面での評価はもっぱら入試によって行われることになる。これは、学歴フィルターと呼ばれるものに他ならないため、批判的に思う人も多いだろう。しかし、採用に際しては、学生の本分である勉学面を見るべきであるし、どうせ大学生が勉強しないのであれば、入試の結果を見ることもやむを得ないとはいえまいか。
現在は、就職試験に際して「全員を面接できないので、SPIで選抜する」といったことが行われているが、SPIは、鶴亀算等々の試験で、基礎的な学力を判定するものだ。それよりは、入試の結果で判断する方が合理的ともいえるだろう。
合理的な学生は、入学試験勉強に真剣に取り組むことで「自分は入試に合格する能力があり、そのために努力することができる人間だ」とアピールできるわけだ。つまり、皆が頑張る項目で評価でき、大学の成績より企業にとっても合理的であろう。
もちろん、採用に際しては、しっかりと面接を繰り返して人物評価を行い、それを重視するべきであるし、現に最近の採用試験は筆者が受けた頃よりもはるかにしっかりと面接で人物を見ているようなので、「学歴だけ立派でも、企業人としては評価できない」ような人物は採用されないはずである。