たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「論述テクニック」だ。

全国模試1位が断言「論述テクニック5選」Photo: Adobe Stock

全国1位の論述テクニック5選

 私は、京大模試で全国1位を獲りました。京都大学といえば、日本で一番論述量を要求する大学です。本日は、全国1位を獲った答案の論述のテクニックを紹介します。

①答案は「書いて欲しいこと」を書く

 答案を作る時に重要なことは「自分が書きたいこと」ではなく、「採点官が書いて欲しいと思っているであろうこと」を書くことです。

 特に、東京大学など、解答欄が狭い大学を受験する場合、見てもらえる答案スペースが小さいため、要点を絞る必要があります。その際に、好き勝手に、自分が書きたいことを書くと、イマイチ点数が伸びません。

「多分、コレを書いて欲しいと思っているだろう」ということを書きましょう。

②困ったら、本文や設問文を良く読む

 採点官が書いて欲しいこと、とは、「本文」や「設問文」に書いていることです。

 問題製作者が一番恐れていることは「間違った模範解答を作ってしまう」ということです。模範解答を作る際に、「なんでこの模範解答が正解なのか?」という論理的・客観的な根拠を持たせる必要があります。

 その「論理的・客観的な根拠」とは、「本文」や「設問文」に他なりません。論述答案を作る時に「困る」ことがありますが、決して自分の脳で考えてはいけません。

「本文」にヒントはないか?「設問文」に根拠はないか?

 探してください。よく練られた問題であれば、必ず、ヒントや根拠が書いています。

③誤字脱字は絶対にしない

 採点官としては、誤字脱字をしている時点で、「この受験生は大したことないな」と思います。レベルが高い大学になればなるほど、他の受験生のレベルも高いです。当然、誤字脱字をする受験生はドンドン減っていきます。

 そんな中、1人だけ誤字脱字をしていると、「うわ、間違えてる」と思います。まず、その段階で1点減点しますが、心証は最悪です。

「どうせ、他も誤字脱字をしているだろう。」
「どうせ書いている内容もたいしたことないだろう。」

 という印象を持たれながら読まれます。

 結果、点数が伸びません。誤字脱字は減点1点ではおさまりません。必ず、誤字脱字がないかのチェックをしてください。

④汚くてもいいから、丁寧な字を書く

 同様に「字が汚い」ことも、心証は最悪です。特に「崩し字」は、答案を見る前から、採点をする気が失せますし、そもそも読めなかったりします。

 私も字は汚いです。ですが、答案を作る時は「丁寧に、読みやすいハッキリとした字を書く」ようにはしました。

 書道の試験ではないので、美的である必要はありません。試験時間も厳しいので、ゆっくりと書くことができないのも分かります。しかし、出来る限り「読みやすい字」「ハッキリした字」を書く努力をしてください。

⑤漢字はひらがなの1.5倍の大きさで、端をそろえて書く

 漢字とひらがなを同じ大きさにするのではなく、ひらがなを少し小さく書きます。

 例えば京大は、1行あたり1センチの解答欄です。その際、だいたい漢字は8ミリ四方におさまるぐらいに、ひらがなは5ミリ四方におさまるぐらいに、書きます。すると、漢字が良いアクセントになって、答案全体が読みやすくなります。

 さらに、行の真ん中に字を書くのではなく、行の端の字をそろえて書くと、より答案が見やすく、また、書きやすくなります。私大対策もあって、非常に忙しい時期だと思いますが、ぜひ試してみてください。