頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「週刊ダイヤモンド」「トップポイント」など数々の書評で絶賛。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。27歳入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。
アンラーニング、3つのプロセス
前回まで、アンラーニングについて触れてきた。
私の経験では、アンラーニングは次の3つのプロセスで行われる。
1 これまでのやり方ではうまくいかないと自ら気づく、あるいは周囲から指摘される
2 気づきや指摘を素直に受け入れる
3 これまでのやり方はどこまで使えて、どこから使えないかを分析し、修正する
1は働く環境の変化にともなって起こることが多い。
たとえば転職した場合、元の会社で成功した経験が100%活かせると思っている人はいないだろう。
しかし、7割程度は活かすことができると思い、これまでのやり方を踏襲すると失敗するケースが多い。
実際には3割程度しか活かせないことが多い。
3割のアンラーニングが必要だと思っていたが、実際には7割のアンラーニングが必要ということだ。
プレーヤーからマネージャーに
昇進したときがチャンス
プレーヤーからマネージャーに昇進したときもアンラーニングのチャンスだ。
プレーヤーでうまくいっていたが、マネージャーでうまくいかないという人は、自分のやり方が正しいと思い込みすぎていることが多い。
性格やスキルの違うメンバーに、自分のやり方を薦めても成功しないことが多い。
また、完璧主義の人はメンバーにも完璧さを求めがちだ。
結果としてマイクロマネジメントになってしまう。
メンバーは中長期にわたって細かなマネジメントをされるとモチベーションが上がりにくくなる。
「自分を動かす」のではなく「人を動かす」のだととらえ直し、アンラーニングしてみよう。
(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)