「英語を話せるようになりたい」という人にぜひ読んでほしい1冊が『5分間英単語』だ。1トピック5分のトレーニングで、日本人の英語学習に不足しているボキャブラリーを拡大し、スピーキングやリスニングなど実践的な英語力アップに役立つ1冊だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では『5分間英単語』から特別に一部を抜粋して紹介する。
getの発展した意味を押さえよう
get:
(1)「~を取りに行く」
(2)「~の考えを持つ」
(3)「~を理解する」
(4)「~に応答する」
引き続きgetの用法を見ていこう。「ゲットする=手に入れる、受け取る」という基本イメージから発展して、「~を取りに行く、迎えに行く」という意味でも使われる。
他にも、「何らかの考えや印象を持つ」という意味でも用いる。この意味ではgetはidea(考え)、impression(印象)、feeling(感じ)といった名詞と結びつくことが多い。
また、「~を理解する」という意味の用法もある。understandをカジュアルに言ったものだと考えておこう。
それから、電話や呼び鈴が鳴った場合、それに「応答する」という意味でもgetは使われる。
(1)「~を取りに行く」
Go get your coat.
「コートを取ってきなよ」
◆ 正式にはGo and get...だが、Goの後のandは、くだけた会話ではしばしば省略される
Can I get you anything?
「何かお持ちしましょうか」
◆ 〈get+人+A〉で「人にAを持ってくる」。get a glass for you(あなたにグラスを持ってくる)のように〈get+A+for 人〉の形も使われる
Amanda has just gone to get her son from school.
「アマンダは息子を学校に迎えに行ったところだ」
(2)「~の考えを持つ」
You think I hate you? Where did you get that idea?
「私があなたのことを嫌っているって? どこでそんな考えを持ったんだい?」
I got the impression that she’s really into me.
「彼女は僕にかなり気があるという印象を持った」
I got a funny feeling that I was being watched.
「誰かに見られているという、妙な感じがした」
(3)「~を理解する」
I don’t get it. What’s the problem?
「分からないな。いったい何が問題なんだい?」
◆ 〈ミス防止〉I don’t get it. は I don’t understand. と同じく「分からない、理解できない」という意味だが、I don’t understand. につられて I don’t get. としないこと。必ず「何を」理解できないのかをgetの後ろに続けよう
Got it?
「分かったかい?」
◆ Did you get it? を簡略化した表現
I still don’t get why it took so long.
「なぜそんなに時間がかかったのかいまだに理解できない」
◆ getの後にwhyやhowなどの疑問詞をつなげることがある
He who laughs last didn’t get the joke.
「最後に笑う人は、ジョークを理解していない」
◆ これはHe who laughs last laughs best/loudest.(最後に笑う人が最もよく笑う⇒あまり早急に喜んではいけない)ということわざのパロディー。get the jokeで「ジョークを理解する」。つまり最後に笑う人は、ジョークが分からなかったけれど周りが笑っているのを見て、自分も合わせて笑っているだけだということを言っている
(4)「~に応答する」
Can you get the phone, please?
「電話に出てもらえるかな」
◆ get the doorなら「(誰かが呼び鈴を鳴らしたので)玄関に出る」。getの代わりにanswerも使える
□ into(前)~に夢中になっている
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)