道路面積を都道府県別にみると、道路の延長距離が長い都道府県は、道路面積も広くなるのは当然のことだが、両者は必ずしも比例していない。ひと昔前の話になるが、北海道に住む友人が、生まれて初めて津軽海峡を渡って筆者に会いに来てくれたことがある。その時の友人のセリフが、「こっちの道路は狭いね」であった。筆者は何度も北海道へ行ったことがあるが、特に北海道の道路が広いと感じたことはなかった。それだけに、友人の言葉は意外に感じた。
その時は、北海道に比べて車の通行量が多いから、道路が狭く感じたのだろうというくらいにしか考えていなかったが、友人の「道路が狭い」は、主に住宅地の中を走る生活道路の狭さを指していたのである。
そういえば、北海道では車のすれ違いができないような狭い道路はまずないといっていい。路地裏も比較的ゆったりしている。幹線道路は格別広いというわけではないが、末端の生活道路の広さが、北海道の道路面積を押し上げる格好になっている。
道路面積は北海道がダントツの1位で、2位の愛知県を大きく引き離している。道路の長さでは北海道の61.4%もある茨城県だが、道路面積は愛知県に次ぐ3位で、北海道の40%弱しかない。北海道の道路が広いことの証明でもある。4位は埼玉県、5位は千葉県である。道路面積が最も狭いのは鳥取県の59km2で、以下、沖縄県、香川県と続く。