「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか? あるいは「副業」をしたほうがいいのか? それとも「起業」か、「転職」をすべきなのか? このように感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しい。なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』では、余すことなく珠玉のメソッドを公開しています。受講者は6000人に及び、その9割が成功。さぁ、新しい働き方を手に入れましょう!

40代のいま、今やっておかないと後悔すべきことPhoto: Adobe Stock

40代は人生の選択を迫られる正念場

 桜のシーズンは人事異動のシーズン。サラリーマンにとっては、人事異動次第でキャリアと給料と住む場所が変わるので、この時期は気が気でありません。

 20代や30代なら、キャリアや人脈を広げる絶好のチャンスですが、40代はステージが全く異なります。なぜなら大半の会社では、40歳になる前に出世レースが決着しているからです。40代でどんなにがんばっても、出世には影響しません。

 もちろん会社は、脂が乗った40代にこそ馬車馬のように働いてほしいので、「あなたは選外です」なんて絶対に明かしません。したがって、あとは確率論と覚悟の問題です。会社に骨を埋める覚悟の人と、役員を目指す人であれば、選択肢は1つです。でも、そうでなければ、40代こそが人生の選択を迫られる正念場となります。

50代になったつもりで今の自分にアドバイスする

 私も、銀行に勤めていた40代の頃は、とても悩みました。株の信用取引に失敗して破産しかけた後、副業を始めて経済的には何とか立ち直れましたが、50代以降の第二の人生をどう生きるか、決断しなければならなかったからです。

 今の私は50代後半ですが、もしタイムマシンがあったとしたら、40代の私に次のように伝えていたと思います。

「50歳で君は独立するが、その決断は正しかった」
「君の同期も50代後半だが、随分と銀行から姿を消したよ」
「40代の君の選択のおかげで、僕は人生の主導権を取り戻せた」
「副業禁止に違反しない方法で稼ぎ口を増やしたことが決め手だ」

 果たしてあなたは、50代や60代になったとき、どんな生活、どんな働き方をしていると思いますか?

 50代や60代の自分自身の姿を、今のあなたの延長線上で、想像してみてはいかがでしょうか。

 そのうえで、50代や60代の自分に成りきって、今の自分にアドバイスできるとしたなら、どんな言葉をかけますか?

 この手法を「バックキャスティング」といいます。意外と効果的なので、ぜひ一度お試しください。

小学校の6年間よりも圧倒的に短い40代

 現役時代のキャリアと全く関係ない職場に転籍した元同僚を見るにつけ、「人間万事塞翁が馬」ということわざが頭をよぎります。

 確かに、副業・転職・独立にはリスクや不安が伴います。私自身も30年近く「寄らば大樹の影」的な価値観で生きてきたので、彼らの気持ちが痛いほどよくわかります。でも、意外とすぐに慣れるものです。

 私も最初は不安でしたが、独立する頃には「3つ目の稼ぎ口」も育っていたので、経済的な心配は消えていました。それよりも、新しい稼ぎ口を通じて社会貢献し、自己実現できる喜びは、何ものにも代え難い。もし40代で本業以外の稼ぎ口を見つけていなかったら、今頃どんな人生を歩んでいたのだろう……と思うと、ゾッとします。

 もちろん40代は仕事にも脂が乗っているし、子どもの教育費の問題もあるので、転職や独立は現実味に欠けるかもしれません。

 でも、40代はあっという間に過ぎ去って、気づいたら50代です。感覚的には、小学校の6年間よりも圧倒的に短く感じます。それに、実際に踏み切るかどうかは別として、スキルアップを図りながら予行演習するだけなら可能です。予行演習して準備さえしておけば、選択肢が増えます。選択肢が多いことを自由といいます。選択肢は、少ないよりも、多いほうがいいに決まっています。

就業規則に違反せずに、予行演習から始めよう

 幸いにも、就業規則に違反せずに、予行演習をする方法があります。本業以外に2つ目の稼ぎ口を見つけて、予行演習しながら収入を増やす「稼ぎ口二刀流」という生き方です。

 2つ目の稼ぎ口を育てれば、スキルが身につくだけでなく、収入も増えるので、50代での独立も視野に入ります。その意味でも、サラリーマンにとっては40代こそが、人生後半戦のキャリアを自分で選択できる最後のチャンスです。収入額や納税額を自分で決められる最後のチャンスでもあるのです。

 泣いても笑っても、人生一度限りです。人事異動が活発化する今の季節だからこそ、自分のキャリアを棚卸して、100年時代の後半戦の生き方を考えてみてはいかがでしょうか。

**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。