ラスベガスで毎年開催される「G2E」とは
知られざる「AGEM」ゴールドメンバー

 これらのスロットマシンメーカーをはじめ、カジノ関連企業が一堂に会する世界的イベント「G2E」(Global Gaming Expo)について、日本人で知る人はまだ少ない。毎年10月にラスベガスで開催される、カジノ機器の国際展示会である。最新のマシンやETG(電子ゲーム機器)が広い会場にいくつも並び、業界のホットトピックスに関するパネルディスカッションが開催されるなど、いわば「カジノ業界のお祭り」だ。

 22年も、10月10日から13日まで、ラスベガスの巨大IR「ザ・ベネチアン」のコンベンションホールで開催された。参加企業約200社のリストを注意深く見ると、日本企業の名前も出てくる。アルゼ(Aruze Gaming America)、エンゼルグループ(Gaming Partners International)、日本金銭機械(JCM global)、マツイ・ゲーミング・マシン(Matusi America)、コナミ(Konami gaming)、セガサミー(SegaSammy Creation USA)といった面々だ。

 こちらも日本ではほとんど知られていないが、カジノに関わる企業は必ず加盟している業界では有名な団体、「AGEM」(Association of Gaming Equipment Manufacturers)という組織がある。G2Eの出展企業とメンバーはほぼ重複している。

 AGEMには投票権を持つ会員と持たない会員がいる。コナミグループとセガサミーHDは、投票権を持つ会員のうち最上級のゴールドメンバーであり、アルゼゲーミングテクノロジーズはシルバーメンバーである。こうした存在感からも、3社合わせてカジノスロットマシン市場の10~20%のシェアを握ると推測されるのも納得だ。