誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />本当の仲の良さってなんだろう? 人間関係がうまくいくたった1つの考え方Photo: Adobe Stock

いがみ合う人は仲が悪いのか?

俳優・水谷豊さん主演のテレビドラマ『相棒』に、いまさらながらハマっています。水谷豊さん演じる警視庁「特命係」の警部・杉下右京の相棒・亀山が、ライバルの刑事といつもいがみ合っているのですが、「結局のところ仲がいいんだなぁ」と思わされるんですね。

ふだんの生活でいがみ合っている人をみると、ふつうは「仲が悪いんだな」と思ってしまいます。アテクシ自身も、そう思ったこともありました。しかし、いまは、そう思わないんですね。

本当に嫌いなら、お互い関わり合おうともしないはず。いちいち突っかかるということは、逆に「めちゃくちゃ仲がいいんだろうな」とさえ思うんです。

いつも悪口を言い合う仲良し?

人間関係を言葉通りにとらえると、誰かと誰かが悪口を言い合っていたら、これは仲が悪いんだと思います。けれど、いつも悪口を言い合っている仲だとしたら、ちょっと違います。

お互いにあるがままの状態をさらけ出して、つき合いながら、なおかつバランスが保たれている関係性なんだなと思えるわけです。そういうのを見ると、お互いに嫌いじゃないというか、むしろ好きなんだろうなと思えるようになったのです。

ある程度、雑なほうがいい

そんな感じで人間関係は表面的なことを一部とらえただけでは、わからない。表面に出てる一部だけを見ていると、本質を見失うことがあるともいえます。自分のことを悪く言われたからといって、「この人は自分のことを嫌ってる」ととらえるのは、いささか早計かもしれないということです。

それは、あくまで相手が表に出している表現の一部であって、そこだけを見ていると、全体像を見失うことにもなりかねません。

ある程度、物事を俯瞰(ふかん)して、大雑把(おおざっぱ)にとらえてあげるくらいのほうが、かえって人間関係がうまくいくかもしれません。ただし、自分が当事者になるとわからなかったりするものですから、知人に客観的な意見を尋ねてみたりしながら、人間関係を紡いでいってください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。