印象を変える名著『第一印象の魔法』が話題となっている。心理学の知見から「言動」と「人に与える印象」の関係性を読み解いた、世界21ヵ国で刊行されるロングセラーの一冊だ。「人を惹きつけるしぐさ、遠ざけるしぐさ」「職場でのごますりは絶対にやったほうがいい」「歓迎される外見、拒否される外見」「興味のない話題が出たときの”感じのいい対処法”」など、仕事、就活・転職、人間関係、恋愛……さまざまな出会いに効く驚きのメソッドが紹介されている。今回は、本書の内容の一部を特別に公開する。

「足を伸ばして座る」「微笑まない」会話でやっていたら嫌われるNG行動Photo: Adobe Stock

思いがけず嫌われてしまう「冷たいボディランゲージ」

 温かい人は、そっけない冷淡な人よりも、脅威が少ないという印象を与える。温かい人は何が違うのだろう?

 ある研究では、この違いを生むボディランゲージの要素を理解するために、参加者を集めて会話をする様子を動画に収めた。その後、参加者に自分が温かいと思うか、冷たいと思うかを評価してもらった。さらに、撮影した無音の動画をほかの参加者(オブザーバー)に見せて同じように評価してもらった。

 オブザーバーにとって、温かさを示すボディランゲージは、身振りで関心を示す、微笑む、うなずく、などだった。

 一方、冷たさを示すボディランゲージは、相手に気配りをしない、微笑まない、座ったまま脚を伸ばす、などだ。興味深いことに、冷たいと評価された人は、こうした行動が自身の冷たさを示すとは考えていなかった。

 これら冷たさを示すボディランゲージには注意したい。思いもよらず、冷たい人だと思われるかもしれない。

(本原稿は、『第一印象の魔法』の内容を抜粋・編集したものです)

アン・デマレイス、バレリー・ホワイト
ファーストインプレッション社の創業者。ともに心理学博士。経営者や企業幹部の「第一印象」のコンサルティングに特化したユニークな事業は、新聞、雑誌をはじめ、BBC、CBSなど、多くのメディアで取り上げられ反響を呼んでいる。世界21ヵ国で刊行、全米ロングセラーの『第一印象の魔法』が日本でも刊行。