近年、チャットなど、テキストを使ったコミュニケーションが増えている。とくに、今後はどの仕事でもChatGPTのような技術をうまく使いこなす必要がありますが、日本語で論理的に矛盾なく指示を出せなければロボットに指示が伝わらない。同時に、データを扱うことが当たり前になっている時代に、統計的な理解やデータ構造を理解してデータを扱えなければならない。その二つの能力を一番鍛えられるのが、大学院ではないかと思っています。大学院の研究では、実験や観察からデータを取って、その解釈をし、一つ一つ論理的に積み重ねて理論を立てて、それを日本語や英語で論文にまとめて、人に伝える。その能力こそ、今磨く必要があるのだから、大学院に行くしかないと思ったのです。大学でもよかったのですが、4年間は長くて時間が取れないので。
経営者は労働時間ではなく会社の業績だけで評価されていて、出社時間も決まっていないので、社員より時間を作りやすいはずです。経営者がアカデミックな研究や訓練にしっかり向き合うことは、意味があることだと思っています。