「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか? あるいは「副業」をしたほうがいいのか? それとも「起業」か、「転職」をすべきなのか? このように感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しい。なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』では、余すことなく珠玉のメソッドを公開しています。受講者は6000人に及び、その9割が成功。さぁ、新しい働き方を手に入れましょう!

【老後不安】65歳までに起業せざるをえないこれだけの理由Photo: Adobe Stock

何が起きてもおかしくない「まさか」の令和

 人生には「上り坂」「下り坂」「まさか」があると言われます。人生だけではなく、時代や歴史にも同じように「3つの坂」があります。

 高度成長期とバブルを生んだ昭和は「上り坂」でした。失われた30年で停滞した平成は「下り坂」。そして、令和の時代は何が起こるかわからない「まさか」の時代なのです。

 コロナパンデミックやウクライナ戦争、クーデター/内戦などが勃発。政治も経済も国民生活も、何もかもが混乱をきわめ、株も為替も「まさか」の乱高下です。「まさか」の令和では今後も引き続き、何が起きるかわかりません。

75歳まで年金をもらえない「まさか」はすぐそこ

 芸能スキャンダルなどに乗じて、国民が気づかないうちに法改正をする、という都市伝説があります。

 真偽の程はわかりませんが、コロナパンデミックの大混乱のさなかに、わが目を疑う法改正が行なわれました。2021年施行の「改正高年齢者雇用安定法」と2022年施行の「年金制度改正法」です。

 これにより、1970年代生まれの人は70歳前後(±2歳)まで年金を受け取れないことが、ほぼ確定。1980年生まれ以降は75歳前後(±2歳)まで受け取れないでしょう。

65歳までに起業せざるをえない「まさか」は既に現実化

 年金受け取り年齢の後ろ倒しに平仄(ひょうそく)を合わせたのか、雇用も「まさか」の大転換です。改正高年齢者雇用安定法にて、雇用を義務化せずに努力義務と位置づけました。要点を整理すると、次のようになります。

65歳以降70歳までについては、「創業支援」等の「就業」確保のため、次のいずれかの「努力をする」こと
1 自社グループもしくは「他社」で雇用されるように努力する
2 自社の外注先として独立できるよう支援する
3 自社が関わる社会貢献事業に従事させる

 会社は営利法人なので、経済合理性を最優先します。そして、一番コスパが良くて、会社が活性化する選択肢は、「自社の外注先として独立できるよう支援する」創業支援方式です。

 創業支援方式は、政府が推進する「ジョブ型雇用への転換」という働き方改革との相性も抜群です。したがって、多くの会社はこれをメインのシナリオに据えることになるでしょう。シニアは昔からこの潮流に気づいていたようで、2012年時点ですでに起業家の35%は60歳以上のシニアになっていました。

年金不足と雇用の大転換を補う2つ目の稼ぎ口

 日本人の半数は今後、100歳前後まで長生きします。65歳で雇い止めになったあと、まだ35年も残っているということです。しかも年金の受取年齢は確実に後ろ倒しになりますし、実質的な受取額が増えることもありません。そうであるなら、せめて月10万円くらいは、何らかの収入で年金不足を補いたいですよね。

 そこで今のうちに、2つ目の稼ぎ口を見つけて予行演習してみては、いかがでしょうか。稼ぎ口を増やしても、副業禁止に違反することはありません。iDeCoやNISAも大切ですが、100歳まで稼げる稼ぎ口があれば、人生の後半戦が一転して明るくなります。

「まさか」の令和を生き抜くためにどうする?

 人は誰しも、働かなくなった途端に、急速に老け込みます。でも、定年後も稼げる稼ぎ口があれば、頭と体を適度に使うので、健康寿命を長く保てます。そうすれば、引きこもりや寝たきりになって家族に負担をかけることもありません。健康に長生きできて、生き甲斐も生まれて、足りない年金を補えるのですから、一石三鳥というわけです。

 令和の時代は、国にとっても会社にとっても「まさか」の連続です。それゆえに「まさか」発動時には、国も会社も頼れません。最後に頼れるのは、自分と家族だけなのかもしれません。

 4月29日は「昭和の日」です。コロナ明け後、初のゴールデンウィークですので、家族や友達と一緒に出かけるのもよいでしょう。

 その一方で、バブルに浮かれた昭和の時代を冷静に振り返り、令和という「今」の時代を俯瞰することも大切です。

 コロナ明け後で初の「昭和の日」だからこそ、令和に起こる「まさか」と今後、どう向き合うのかを考える価値があります。

 さて、あなたなら、「まさか」が次々と現実化する令和の時代を、どう生き抜いていきますか?

**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。