稲見萌寧は、「プレーの安定度」と「実力」が最高評価となるなど各項目で高評価を獲得した。
総じて練習時間が長い女子プロ選手の中にあっても、稲見はオフの日にトレーニングを含め10時間練習する“練習の虫”だ。
東京五輪での銀メダル獲得と賞金女王に輝いた2020-21シーズンのオフにはキックボクシングをトレーニングに採用し、昨年は連戦による夏場の体重減に対応するため、1日5食の“食トレ”を取り入れるなど体づくりにも余念がない。
22年は腰痛や手首痛など故障もあり、ツアー2勝、賞金ランキング3位に終わっている。
安田祐香は、「プレーの安定度」と「将来性」で評価が高かった。
安田は3歳上の姉の影響で7歳からゴルフを開始。小学3年生で古閑美保や上田桃子を輩出した「坂田ジュニアゴルフ塾」に入門した。
アマチュア時代は、プラチナ世代では最も活躍。試合では、指定されたホールで1打目の飛距離である「ドライビングディスタンス」が計測されるが、きゃしゃな体つきにもかかわらず、いつもプロを抑えて上位に食い込む力を見せつけていた。
中でも安田の名を一挙に上げたのが、オーガスタナショナルGCで開催された「第1回オーガスタナショナル女子アマチュアゴルフ選手権」に出場し、3位に食い込んだことだ。長く女性に門戸を開いてこなかったオーガスタでの活躍に、ファンが一挙に注目した。
安田は近年、故障などに苦しんできたが、昨年と今年、4月のフジサンケイレディスクラシックで一時トップに立つなど、そろそろ初優勝を予感させる。
三ヶ島かなは「プレーの安定度」で評価が高かった。
福岡県出身の三ヶ島は、16年のプロ転向の頃から父親と二人三脚でツアーに出場していた。当時からチャリティーサイン会などでの対応でもファンからの評価は高い。
20年、渋野のコーチとして知られる青木翔に師事。21年には国内のメジャー大会である「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で悲願のプロ初優勝を飾った。
前編の本特集#11『原英莉花、小祝さくら、西村優菜…Z世代の人気女子プロ10人の「真の実力」を独自評価【前編】』では、原英莉花、小祝さくら、西村優菜らの真の実力を紹介している。
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