若手の3大誤解(1)「ありのままでOKでしょ?」
私が見たところ、面接に臨む人の8~9割が、対策をしていません。
その最大の原因がこれ、「ありのままがいいという誤解」です。
たとえばすでに東証プライム上場のA社から内定を獲得していて、面接官に伝えたところ、
「あなたならA社の方が合っているのでは? 実績がおありですから」
と、返されたとします。そのとき、
「正直、A社、良いですよね」
――これ、正しいと思いますか?
なぜ面接官は、わざわざこんなことを言ったのでしょう?
実は面接官は「あなたはA社に行くべきだ」と言いたいのではありません。「いえ、私はA社ではなく御社で働きたいのです!」という熱い思いを聞かせてほしいのです。
「あるがままでいい。対策なんてしなくていい」と決めつけるのがいかに危険か、お分かり頂けると思います。
「面接官はどういう意図で、その質問をしているのか」をつかんでいれば、的を外さない回答ができる。一方、意図を読まない人は「A社、良いですよね」などと、つい口にしてしまう。
あなたが面接官なら、どちらを採用しますか?
意図を読もうとするかどうかが決定的です。「ありのまま」を決め込んでいるライバルに大差をつけられるのです。
ポテンシャル重視とはいえ、新卒就活時と違い、数年でも仕事に就いていたなら、その経験やスキルをチェックされるということには注意しなければなりません。
社会人経験が2~3年しかないからと学生時代の話ばかりしてしまうのは、典型的な失敗例です。