頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「週刊ダイヤモンド」「トップポイント」など数々の書評で絶賛。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。コンサル→ファンド→27歳アンカー・ジャパン入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。
「時間のつくり方・使い方」4つの方法
勉強したいがどうしても時間がない人もいるだろう。
時間の捻出法は基本的に次の4通りしかない。
1 効率化
2 選択と集中
3 同時にやる
4 アウトソース
1 効率化
時間は買える。これを聞いてあなたはどう思うだろう?
たとえば、数十円の安さのために1時間かけてスーパーに行っていた人が、家から5分のコンビニを利用したとしよう。
スーパーに比べコンビニは割高だが、その分、時間を節約できる。
移動時間も買える。
電車で移動していた人がタクシーを使うと、その間に仕事がはかどる。
タクシー代が自分の時給より安ければ活用したほうがいい。
これは浪費でなく投資だ。
睡眠時間のように買えない時間もあるが、買える時間は買ったほうが中長期ではお金は増える。
タクシー代を投資することで時間を買い、その時間に仕事のアウトプットを増やしたり、勉強して将来の年収を増やしたりすれば、投資額を上回るリターンを得たことになる。
ただし、自分の生産性のレベルを踏まえて段階的に上げていかないと、それは投資より浪費になるので注意が必要だ。
私も20代の頃はあまりタクシーには乗っていなかった。
そこまで自分の生産性や時給が高くなかったので、割に合わなかったからである。
世界中の有名経営者がプライベートジェットに乗るのも時間への投資だ。
彼らの時給はその高額な移動費を上回っているからこそ乗っている。
彼らはプライベートジェットに乗ったほうが会社や社会によりバリューを出せるのだ。
2 選択と集中
選択と集中とは「やらないことを決める」こと。
ゲームがしたい、サッカーがしたい、キャンプに行きたいと思っても、一度にはできない。
時間は有限なので自分を成長させるには、勇気を持って何かを捨てなければいけない。
目標達成に必要なら時間をかけるべきだが、その分、何かの時間を削るしかない。
やらなければいけないことより、やらなくていいことを徹底的に考える。
人生は選択の連続。
やらないことを決めることで、やりたいことに使える時間が増える。
私は20代のとき、将来こういうことをしたい、これくらい稼ぎたいと頭の中で思っていた。
そのために必要なこと、時間をかけるべきものは何か。
20代は専門分野の勉強に集中し、ビジネスの基礎知識やスキルを徹底的に高めることを選んだ。
30歳をすぎてからは、幅広く情報を得ることにより時間を使っている。
他の経営者とのコミュニケーションに時間を使うことも増えた。
さらに、仕事の絶対時間を少しずつ減らし、リラックスタイムも以前より確保している。
ポジションが上がると意思決定や決裁をする頻度が増えるので、深夜までエクセルやパワーポイントの作業はやらず、常に冷静な判断ができるようフレッシュな頭を保つことが大事になる。
プライベートも含め選択と集中が大切だ。
目的は成長速度を上げること、仕事の生産性を上げることで、必ずしもすべての時間を勉強や仕事に使うということではない。
効率を上げたことで、人生を豊かにする、社会の役に立つことが最終目標だ。
次回、時間捻出法の3つ目と4つ目を紹介しよう。お楽しみに。
(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)