6.焼火神社[西ノ島町]

島根県「隠岐諸島」おすすめ観光10選、悠久の時を感じる景観にホテル・グルメ最新情報岩に飲み込まれたような本殿が印象的な焼火神社

 西ノ島、中ノ島、知夫里島が囲む内海は、島前カルデラと呼ばれています。実は3島は600万年前に形成した巨大なカルデラの外輪山なのです。そのカルデラの中央火山口が西ノ島の焼火山。焼火神社は焼火山の中腹に鎮座しています。

 焼火神社は安藤広重や葛飾北斎の版画「諸国百景」でも隠岐国の名所として描かれている神社で、古くから海上安全の神として信仰されてきました。岩穴に建つ本殿は隠岐最古(1732年改築)。海中から現れた火の玉が本殿裏の岩穴に入っていったことから、この地が祀られるようになったという伝承が残っています。

 ちなみに隠岐と本土を結ぶフェリーや高速船を運航する隠岐汽船のロゴマークは3つの赤丸をかたどったものですが、これが焼火神社の伝承に由来しているというのはちょっとしたトリビアかもしれません。隠岐汽船の礎を築いた松浦斌(さかる)氏は、焼火神社の現在の宮司である松浦道仁氏の先祖。焼火神社の神様に敬意を表し、焼火山の下を通過するフェリーは必ず汽笛を鳴らしているそうです。

7.牛突き[隠岐の島町]

島根県「隠岐諸島」おすすめ観光10選、悠久の時を感じる景観にホテル・グルメ最新情報年3回開催される牛突きのひとつ、一夜嶽牛突き大会の様子

 隠岐に配流された後鳥羽天皇をなぐさめるために始まった牛突きは、実に800年の伝統を誇る闘牛です。かつては島民の娯楽として全島で行われてきましたが、現在残っているのは島後のみ。年3回行われる牛突き本場所はいずれも大熱戦が繰り広げられ、取り組みをひと目見ようと多くの観客が集まります。近年は牛飼いの減少が課題となってはいますが、いまなお島民にとって重要な伝統行事であることに違いありません。

 気軽に牛突きを観戦するなら隠岐モーモードームへ。観光客向けの牛突きで取り組みはすべて引き分けとなりますが、それでも迫力は十分に伝わるはず。試合が終われば牛との記念撮影タイムが設けられています。

 また隠岐旅工舎では突き牛(牛突きのために育てられた牛)の散歩体験アクティビティも用意。巨体を揺らしながら気持ちよさそうに散歩する突き牛と触れあえば、牛突き文化をより身近に感じることができるでしょう。

◎隠岐モーモードーム
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