これまでの常識では、新聞休刊日の前日夜の情報解禁が最も炎上を抑えられるとされている。しかし今後は、金曜の深夜、もしくは大型連休の初日の朝に発表するのがいいと思われる。論理的には金曜の午後11時半ごろから、土曜の午前0時半までがベストだ。
理由は、いくつかある。
(1)新聞やインターネットの記事は、土日・祝日にあまり読まれないとされていること。
(2)午前1時に新聞は校了するので、その直前に情報が出されると、まともに取材もできずに会見や書面で出した情報をそのまま垂れ流す可能性が高い。場合によっては、早刷りの新聞には間に合わないし、ベタ記事になるケースも多い。
こういった事情からだ。
ジャニーズ事務所は
「つぶれた方がいい」のか?
ジャニーズ事務所には再発防止策は当然講じてもらわねばならないし、性加害を容認する組織だと思われてしまってタレントの業務にまで影響が波及しているのであれば、やはりこの対応は失敗だということだろう。
特に、グローバルにビジネスを展開する企業にとっては当面の間、ジャニーズ事務所のタレントの起用は絶対に避けなくてはいけないものになってしまったかもしれない。ジャニーズ事務所は、存亡の機を迎えているといえる。
今、ジャニーズ事務所がつぶれたとしても、他の芸能事務所が代替できるであろうし、有名タレントであれば独立してやっていけるだろう。では、ジャニーズ事務所はつぶれた方がいいのだろうか。
KinKi Kidsの堂本光一氏が主演するミュージカルシリーズ「SHOCK」を2度見たことがあるぐらいのにわかファンではある(そもそもチケットがとれないという問題もある)筆者だが、その舞台は歌舞伎や宝塚歌劇とはまた違った魅力を感じた。
ジャニー喜多川氏の性加害疑惑は、事実であれば当然許してはならない。他方、「ジャニー演出」のすごさや、日本を代表するタレント事務所を立ち上げ、育てた才覚は誰もが認めるところだと思う。そして、その所属タレントたちが音楽や演技、演出などマルチな才能を発揮して芸能界で活躍しているのは、個々人の才能や努力によるところが大きいのはもちろんだが、ジャニーズ事務所の功績も大きいはずだ。
ジャニーズ事務所がつぶれてしまえば、その功績や事務所が長年の知見として積み上げてきた財産まで無に帰すことになってしまわないか。
憎むべきは犯罪であり、ジャニーズ事務所が築いてきた演劇やライブなどの芸能文化は残ってもらいたいと切に願っている。