いつも他人と比べてしまう」「このままでいいのか、と焦る」「いつまでたっても自信が持てない…」。仕事や人生に悩んでしまった時、どう考えればいいのでしょうか。『機嫌のデザイン』の著者であり、数々の名言がTwitterで話題となった、プロダクトデザイナー・秋田道夫氏の「毎日を機嫌よく生きるためのヒント」を紹介します。

「自分の機嫌を自分でとれる人」が「偶然を味方にする」ためにしていることPhoto: Adobe Stock

誰かれなく愛想よくして「おく」と偶然よいことに巡りあえる

「セレンディピティ」。なんだか舌を嚙みそうな言葉ですが、これは「偶然によいことに巡り合うこと」を意味していて、転じて「偶然力」といった表現がされます。

わたしは結構その偶然力のおかげで、これまで思いもよらない展開を経験しました。

信号機の仕事との出会いもそうだし、セキュリティーゲートの仕事もそうだし、さらにそれらの仕事から新しい仕事につながっていった「偶然の出会い」がなければ、今の自分はいないと思います。

まあこうやってみなさんに読んでいただいているこの本自体が偶然の巡り合わせで出たようなものです。

どうしたらそんなことが起きるのかを専門的に語る資格はありませんが、いえることは誰かれなく愛想よく接して挨拶をして「おく」という予備段階と、誰の言葉も素直に受け止めて「おく」という手筈が必要だということです。

たぶん「偶然の巡り合わせ」というのは、誰の上にも吹く風のようなもので、別段誰かに特別強く吹いているとは思えません。

しかし「風を感じる感性と体勢」を整えておかないと風向きの変化は感じられません。イソップ童話の「北風と太陽」ではないですが、寒いからといってフードをかぶっていてはせっかくの風向きの変化も感じられないのです。

つまり「聞きたくない」「触れてほしくない」と思っていると、よいことも触れに来てくれません。

よいことは恥ずかしがり屋で、よくないことの後ろに隠れているかもしれません。

ようは「全部引き受けていたら、たまによいことも巡ってくる」という、なんとも「当たり前」の結論になってしまいました。

(秋田道夫著『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』から一部を抜粋・改変したものです)