「自分の機嫌を自分でとれる人」が「偶然を味方にする」ためにしていること
「いつも他人と比べてしまう」「このままでいいのか、と焦る」「いつまでたっても自信が持てない…」。仕事や人生に悩んでしまった時、どう考えればいいのでしょうか。『機嫌のデザイン』の著者であり、数々の名言がTwitterで話題となった、プロダクトデザイナー・秋田道夫氏の「毎日を機嫌よく生きるためのヒント」を紹介します。
誰かれなく愛想よくして「おく」と偶然よいことに巡りあえる
「セレンディピティ」。なんだか舌を嚙みそうな言葉ですが、これは「偶然によいことに巡り合うこと」を意味していて、転じて「偶然力」といった表現がされます。
わたしは結構その偶然力のおかげで、これまで思いもよらない展開を経験しました。
信号機の仕事との出会いもそうだし、セキュリティーゲートの仕事もそうだし、さらにそれらの仕事から新しい仕事につながっていった「偶然の出会い」がなければ、今の自分はいないと思います。
まあこうやってみなさんに読んでいただいているこの本自体が偶然の巡り合わせで出たようなものです。
どうしたらそんなことが起きるのかを専門的に語る資格はありませんが、いえることは誰かれなく愛想よく接して挨拶をして「おく」という予備段階と、誰の言葉も素直に受け止めて「おく」という手筈が必要だということです。
たぶん「偶然の巡り合わせ」というのは、誰の上にも吹く風のようなもので、別段誰かに特別強く吹いているとは思えません。
しかし「風を感じる感性と体勢」を整えておかないと風向きの変化は感じられません。イソップ童話の「北風と太陽」ではないですが、寒いからといってフードをかぶっていてはせっかくの風向きの変化も感じられないのです。
つまり「聞きたくない」「触れてほしくない」と思っていると、よいことも触れに来てくれません。
よいことは恥ずかしがり屋で、よくないことの後ろに隠れているかもしれません。
ようは「全部引き受けていたら、たまによいことも巡ってくる」という、なんとも「当たり前」の結論になってしまいました。
(秋田道夫著『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』から一部を抜粋・改変したものです)
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★Twitterでは語られてこなかった「シンプルな考え方」
★仕事と人生の悩みが消えていき、素直な自分で生きられる
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いつも他人と比べてしまう。
このままでいいのか、と焦る。
いつまでたっても自信が持てない。
仕事や人生に悩んでしまった時、
どう考えればいいのでしょうか。
「何事につけ『期待するな』です。
世間にも家族にも友人にも
さらには自分にも。」
秋田道夫、69歳。
プロダクトデザイナー。
大手メーカーでオーディオ機器などの製品デザインを手がける。
その後、フリーランスとして独立。
誰もが街中でみかけるLED式薄型信号機や、
交通系ICカードのチャージ機、
虎ノ門ヒルズのセキュリティーゲートなどの公共機器をデザインする。
それだけではなく、コーヒーメーカー、1本用ワインセラー、
文房具、土鍋、ベビーソープ、カバンなど
幅広く日常生活にまつわる製品のデザインに関わる。
そして、2021年の3月からは
Twitterで「自分の思ったことや感じたこと」の発信をはじめます。
「デザインは一晩寝かした方が良い。
それより大事な事はデザイナーがちゃんと寝たほうが良い。」
「どんどん本を読んで色々なものを観てください。
そしてどんどん忘れてください。
それでも残っているのがあなたの知識です。」
これらのツイートが多くの人々の心を捉え、拡散されると、
わずか2日間で7万人以上が秋田氏をフォローしました。
現在のフォロワー数は10万人を超えています。
秋田氏の「シンプルで本質をとらえた言葉」に触れることで
日々抱いている悩みや焦り、気負いが消えていき
心がフッと軽くなると感じている人が、数多くいるのです。
そんな秋田氏が繰り返し語っているのは、
「機嫌よくいること」の大切さです。
どうすれば、自分の機嫌を自分でとることができるのか。
「別に前向きではありません。ただ機嫌がいいだけです。」
そう語る秋田氏に質問し、会話をするなかで、
「機嫌よく日々とつき合う」ためのヒントが
いくつも浮かび上がってきました。
本書では、秋田氏との会話文形式により
Twitterでは語られてこなかった
「まわりに左右されないシンプルな考え方」を紹介していきます。
【本書の目次】
プロローグ
はじめに
1章 機嫌をデザインする ―機嫌をよく保つには、まわりに期待をしない
2章 人間関係をデザインする ―誰に対しても素直に接する
3章 仕事をデザインする ―知識よりも人を知ることのほうが大切です
4章 感性をデザインする 自分にとって心地よいものを選ぶ
エピローグ
おわりに