また、○○課長、△△マネジャーといった管理的ポジションに就いていても、実際はマネジメントなんて一切やっていないという「名ばかり管理職」というケースが存在しているのも面接官はよく知っています。

 このような事例を引き合いに出して、話を展開する方法もあります。

 こうした類似経験も全くないという場合も当然あります。この場合は、自身の保有する知識・スキルをPRした後に、そうしたチャンスがあればぜひ取り組んでいきたい、私が目指すマネジメントはこうだと、将来への熱い想いを語るようにしてください。

○たとえばこういう人の場合
44歳男性、大卒。現在まで2社に勤務。
今回は3社目の転職で、同業種・同職種(店舗販売職)への応募。

【NG!】「実は昨年、課長職昇格への打診があったのですが、これが流れてしまいまして」

 課長の一歩手前まで進んだエピソードは良いですが、このままではマネジメントスキルの有無を把握できません。

【OK!】「もう44歳になりますが、まだ組織上の管理職経験がありません。そういった意味では、マネジメント経験がないということになります。

 しかし前職では、明確な役職名はありませんでしたが、店長不在時には私が店を切り盛りし、アルバイトや店員のシフト管理から仕入発注、売上管理まで一人でこなしておりました。

 3年前から、店長が他の3店舗も兼任するようになったので不在が多く、私の役割は非常に重くなりました。

 アルバイトや入社したての社員の教育も私が担っておりました。特に若いスタッフには『働くとは』といったことから、店での立ち居ふるまい、ディスプレイのコツまで、細かく指導してきました。マネジメント業務についての素養と意欲はあります。御社でもし管理職への登用のチャンスを頂けるのであれば、積極的にチャレンジしたいと思っています」

「ない」場合は、非公式の類似経験を展開するのが模範回答になります。