「過去には“5+”という、最上級の“5”より硬いグミもありました。チャートに当てはめると“7”くらいの数値になるのではないでしょうか。“7”ともなると『食べにくい』『これぐらい突き抜けたものを求めていた』と賛否が分かれますが、万人に受けなくても一部のニーズの強い方にも届いてほしいという意味合いで発売しましたね」

 ちなみに、ノーマルな「果汁グミ」は“2”、「やさしい小粒」は“1”、「弾力プラス」は“4”という数値だ。チャートには「“2”はリラックスしたい時などに」「“4”は気分転換したい時などに」という記載もあり、シーンや好みでグミを選ぶサポートもしてくれる。

「また、『自分は“5”のグミが難なくかめるから、かむ力が強い』というように、ご自身のかむ力を実感できるのも『かみごたえチャート』を導入したきっかけの一つです。かむ力は専用の機器でないと測定できないので、グミで大まかにとはいえ自分のかむ力を知ってもらえたら、と思い、導入しました」

機能的で楽しさもある
明治が目指すグミのこれから

「果汁グミ」は誰もが一度は食べたことがあるであろう、いわば日本人の“スタンダードなグミ”だ。多くの人が慣れ親しんでいる商品だからこそ、「果汁グミ」でありながら、今までとは違う食感の新商品を作るという過程では、苦労も少なくなかったそうだ。

「社内でも、賛成意見、反対意見に分かれました。商品開発も、他の商品が大体1年くらいかかるところ、『やさしい小粒』と『弾力プラス』は2年近くかかりましたね。試作を重ね、『果汁グミ』の守るべき部分を守れたクオリティになったと思えたので、販売に至りました。結果、想定を上回る売り上げもそうですが、お客さまからもお声を多数いただけて、うれしかったです」

 なかでも吉川氏が驚いた反響が、「弾力プラス」に寄せられた「硬いのにこれだけ味が出るんですね」という意見だったという。

「グミは硬くすればするほど、味の出が弱くなってしまうんです。だからハードグミには、コーラ味の『コーラアップ』や、エナジードリンク味の『BOOST BITES』といった、味をシンプルに出しやすいドリンク系が選ばれやすい。『果汁グミ』の特徴でもある、“果汁100%”や“濃厚でジューシーなフルーツ感”と、ハードな食感の両立は難しかったですが、そこに気づかれる“グミ通”がいらっしゃることには驚きましたね(笑)」

 作るのが難しいグミが作れるのも、長年グミを作り続けてきた明治のノウハウがあってこそだ。その技術を生かし、今後はどんなグミを世に生み出そうとしているのか。

「スポーツをする時に向いているグミや、勉強をする時に向いているグミなど、やはり『日常のいろいろなシーンに合うグミを作る』という挑戦には、力を入れていきたいですね。グミは機能性も持たせやすい食品ですが、とはいえそこだけに注力しても面白くありません。おいしいうえに“楽しさ”も感じられるというのがグミの重要なポイントだと思うので、機能面も遊び心も兼ね備えたグミを考えていきたいです」

 久しくグミを食べていない人も、ぜひ売り場に足を運んでみてほしい。「かみごたえチャート」などを参考に商品を見ていけば、きっと自分の好みや、今の気分に寄り添ってくれる、おいしくて楽しいグミに出合えるはずだ。