ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するものではないだろうか。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。2023ビジネス書グランプリを受賞し、17万部のベストセラーとなったこの本は、SNSで「働くすべての人に読んでほしい」「人生の教科書にします」と絶賛コメントが多数寄せられている。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。
「キャリア相談」は相手を選べ
就職、転職、副業、独立。キャリアに悩むと、だれかに相談したくなる。
先輩や上司、家族にアドバイスをもらうことも多いだろう。
もちろんそれ自体は悪いことじゃない。
でも「それは一般論か? 自分にあてた話か?」の視点を忘れないようにしたい。
そこに「あなた」はいるか?
一般論はあくまでも一般論。
万人の常識は、時代に合っていなかったり、自分にフィットしないことも多い。
たとえば「新卒はまず大企業に入って社会人の基礎を磨け」というアドバイスも、時代やその人の個性を無視した「一般論」だ。
こういうキャリア文脈の一般論はたくさんあって、それぞれが矛盾し合うことも少なくない。
「転がる石には苔が生えない」という言葉が、「転職を繰り返す人は地位も金も得られない」と「フットワークよく働く人は、ずっと生き生きしている」の2つの意味を持つように。
だからそれがあなた不在のアドバイスなら、聞く必要はない。
一般論は必要ない
たとえば僕の場合、「深夜番組ばかりでなく、ゴールデンの番組もつくったほうがいい」というアドバイスを多くもらった。
でもそれは一般論であって、佐久間宣行のキャリアに対するオリジナルのアドバイスではなかったように感じる。
もちろんみんな、悪気があるわけじゃない。
よかれと思って言ってくれているのもわかる。
でもキャリア選択に一般論を取り入れたら、みんなと同じキャリアしか築けない。
相談相手は自分で探せ
だからキャリアについて相談するなら、あなたのことを真摯に考え、真剣なアドバイスをしてくれる人を探していこう。
そしてそのオリジナルな回答を大事にしよう。
(『佐久間宣行のずるい仕事術』より)
※本書には、この他にも、たくさんの仕事術が収録されています)