タワマン節税 緊急事態#4Photo:PIXTA

昨年話題を集めた「タワマン節税裁判」以来、自身の物件の心配をする人は後を絶たない。「過度な相続税対策」と見なされる物件のNGラインはどこにあるのか。特集『タワマン節税 緊急事態』(全9回)の#4では、お手軽ツールでその危険度を判定しよう。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

「週刊ダイヤモンド」2023年7月15日・22日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

「タワマン節税裁判」で
富裕層らに動揺

 今回のマンション評価改正のきっかけとなったのが、#1『タワマン節税つぶしの全貌判明!お得な対策は年内の「駆け込みマンション贈与」?』でも触れた、昨年4月に国税庁が勝訴した「タワマン節税裁判」だ。

 もともと、相続財産の評価額は「財産評価基本通達」の定めにより、路線価などを基に算出する。だが、その評価額が実勢価格と懸け離れるなど著しく不適当な場合、国税庁には路線価によらない算定が可能という例外が存在する。

 通称「総則6項」と呼ばれる規定で、めったに使われない国税庁の“伝家の宝刀”だ。裁判の事例では、この総則6項が適用された。

 判決には、幾つかポイントがあった。

 マンション購入時に被相続人が90歳と超高齢だったこと、市場価格と評価額の差だけでなく、約10億円もの借入金によって財産を相殺し結果的に相続税が0円になったこと、被相続人が亡くなってからわずか9カ月ほどでマンションの一部を売却したこと――などである。

「この事例は明らかにやり過ぎだ」。あまりにも露骨な手法に、多くの税理士が、国税庁側の判断に理解を示す。

 だが、税理士業界や富裕層らに少なからぬ動揺が走ったのも事実だ。今回の事例が明らかに行き過ぎだったといえども、「どのような場合に国税側に評価額が否認されるのか」という基準が明示されたわけではないからだ。

 実際のところ、タワマン節税がNGとなる線引きはどこにあるのだろうか。

 その判定を簡単に行えるのが、税理士法人レガシィが作成したチェックリストだ。

 これは、タワマンなど不動産の路線価評価が否認される危険性を、100点満点の評点から確率で判定することができるツールだ。自身の物件の条件を当てはめて計算するだけで、そのリスクを簡便に確認できる。

 今回の評価改正でタワマン節税に網がかけられたとはいえ、依然として評価額との乖離自体は存在するし、借り入れして相続税を圧縮するといったテクニックも残る。

 また、すでにマンションを購入してしまったという人もいるだろう。まずは、このツールで自身のマンションが否認されやすいのかどうかを確認してみてほしい。

 それでは、早速次ページでそのチェックリストを公開しよう。