就活スケジュールの柔軟化へ踏み込んだ
26年卒以降のインターンシップ
26年卒からは、就活日程のスケジュールの考え方がより柔軟に弾力的になっていきます。
これまでの就職活動スケジュールは、採用選考活動の解禁は卒業・修了年次6月と定められてきました。しかし26年卒では、一定の要件を満たすタイプ(3)の「専門活用型インターンシップ」を経験していれば、大学4年生(修士2年生)の6月を待たずに3年生(修士1年生)の3月から選考活動を開始できるようになります。
一定の要件とは、(1)卒業・修了年度に入る直前の春休み以降のタイミングで、タイプ(3)のうち、2週間以上の実施期間となる専門活用型インターンシップを企画し、(2)そのインターンシップ後に採用選考を行うということに加えて、さらに次の3点についての情報開示が開催企業に求められます。
一つが、透明性を確保するために、「新卒採用にかかる全体の採用計画を記すこと」です。
3月から採用選考をスタートしてもよいとなれば、学生の中には「専門活用型インターンシップに参加できなかった、あるいはインターンシップの選考に落ちてしまったから、採用選考も難しいだろう」と思う人も出てくるでしょう。しかし企業側のキャパシティとして、2週間のインターンシップにすべての学生を受け入れることはできません。
「採用選考のチャンスがなくなった」「インターンシップ参加学生だけで、採用枠が埋まってしまうだろう」などと思って諦めてしまう学生を増やさないように、「『専門活用型インターンシップ』で採用するのは、全体の採用数の一部である」と、明確に記すことが求められます。
もう一つは、参加学生に求める「大学における学習成果水準」を明記することです。「GPA(Grade Point Average)3.0以上」などと募集要件に記すことで、大学できちんと勉強してきた人だけが専門活用型インターンシップに参加できることになります。「学ぶ」と「働く」をつなげ、学業とキャリア形成との両立を図る狙いがあると言えるでしょう。
3つ目は、参加学生に求める「専門的能力」です。
業務に必要なスキル・資格を「簿記*級以上取得していること」「TOEIC何点以上の方」などと開示し、業務内容に合った専門人材採用につなげる狙いがあります。