誰もが学生時代に英単語をたくさん暗記した経験があるだろう。しかし「たくさん覚えても、全く話せるようにならなかった」と答える人が大多数だ。そんな英語学習者から「最短で英語の表現力をつけるならこれ」「会話で使える用例が半端なく多い」と絶賛の声を集める本がある。『話す力が身につく5分間英単語』だ。1トピック5分の英単語トレーニングで、実践的なスピーキング力リスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

【英語力アップ】「じっと見る、チラ見する、のぞく」英語でどう言う?Photo: Adobe Stock

lookやseeの“親戚”の動詞を押さえよう

「見る」といえばlookやseeが有名だが、それ以外にも同様の意味を表す動詞をセットで押さえよう。

 これらには「見ること」という名詞の意味もある。

【英語力アップ】「じっと見る、チラ見する、のぞく」英語でどう言う?「見る」系の動詞

(1) stare

 lookよりも「じっと見る、見つめる、凝視する」というニュアンスが強い語。

(2) gaze

 stareと同じく「じっと見る」という意味。

 特に「(魅力的なものに)見とれてしまう」や「ぼうっと眺める」のように、意識せずに見つめてしまうという文脈で使うことが多い。

(3) glare

「(怒って)睨みつける」という意味。

(4) glance

「さっと見る」という意味。

 take a glance at ~(~をさっと見る)のように名詞(「さっと見ること」)として使うことも多い。

(5) peep (6) peek

「さっと見る」という意味。

 特に「盗み見る」のように、本来見るべきではないようなものをさっと見る際に使うことが多い。

例文を読んで後ろに続く形も一緒に覚えよう

 また、look at ~(~を見る)と同じく、これらの動詞は後ろに前置詞のatをつなげて「~を見る」という意味を表すということも覚えておこう。

 at以外にも、文脈に応じて様々な語が後ろにつながる。下記の例文を確認してみよう。

(1) stare

Julianne stared at me in amazement.
ジュリアンは驚いて私を見つめた
◆ stareやgazeはin amazement/confusion/disbelief/fascination/awe(驚いて/困惑して/疑いの目で/うっとりして/驚嘆の目で)などの表現と結びつくことが多い

Hey, what are you staring at? Do you have a problem with me?
おい、お前何見ているんだよ。俺に文句でもあるのか?

(2) gaze

Greg lay on his bed gazing at the ceiling.
グレッグはベッドに横たわって天井を眺めていた

Candice gazed out of the window.
キャンディスは窓の外を眺めていた

Jake sat for hours gazing into space.
ジェイクはぼんやり宙を見つめながら何時間も座っていた
◆ stare/gaze into spaceで「ぼんやりと宙を見つめる」

(3) glare

The man raised his head and glared at me.
その男は顔を上げて、私を睨みつけた

(4) glance

The referee glanced at his watch again.
審判がまた時計を見た

I glanced around the room.
部屋をさっと見回した

(5) peep

I peeped down at his phone on the table while he wasn’t looking.
彼が見ていない隙に、テーブルにある彼の携帯に目を落とした

Jackie peeped through a hole in the fence.
ジャッキーは塀に空いた穴をのぞき込んだ

(6) peek

The door was ajar, so I peeked inside.
ドアが少し開いていたので、中をのぞいてみた
◆ peep/peekについて、それぞれpeeping Tom(のぞき魔)、sneak peek(〔公開前の〕チラ見せ、プレビュー)という表現を覚えておこう

□ ajar(形)(戸が)少し開いて

(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)