交換法則とは?

交換法則とは、次のような計算のきまりです。

△+〇=〇+△ ←たす順序をかえても答えは同じ
(例)3+7=7+3
△×〇=〇×△ ←かける順序をかえても答えは同じ
(例)5×6=6×5

交換法則について「当たり前のことじゃないか」と思われるかもしれません。ただ、例えば、「4×18×25=」のような計算では、交換法則が役立ちます。この計算を、左から順に計算すると、次のようになります。

4×18×25=72×25=1800

一方、交換法則を使うと、次のようにスムーズに計算できます。

4×18×25 ←18と25を入れかえる(交換法則)
=4×25×18 ←4×25=100
=100×18
=1800

結合法則とは?

結合法則とは、たし算だけでできた式と、かけ算だけでできた式では、どこに( )をつけても、答えは同じになるという計算のきまりです。

△+〇+□=(△+〇)+□=△+(〇+□)
(例)3+6+9=(3+6)+9=3+(6+9)

△×〇×□=(△×〇)×□=△×(〇×□)
(例)2×3×4=(2×3)×4=2×(3×4)

この結合法則も、「成り立つのは当然だ」と思われる方がいるかもしれません。ただ、例えば、「11×35×2=」のような計算では、結合法則が役立ちます。この計算を、左から順に計算すると、次のようになります。

11×35×2=385×2=770

一方、結合法則を使うと、次のようにスムーズに計算できます。

11×35×2 ←「35×2」にかっこをつける(結合法則)
=11×(35×2) ←35×2=70
=11×70
=770

ここまで、分配法則、交換法則、結合法則について解説してきました。冒頭で紹介した「おみやげ算」で計算できる理由の証明のなかでも、分配法則と交換法則を使っています(詳細は、本連載の第2回『「16×18=288」が爆速で暗算できる驚きの方法』の2ページ目をご覧ください)。

3つの法則について、それらの名称を知らなくても、ふだんの計算においては、それほど困ることはないかもしれません。ただ、3つの法則の「名称とその意味」を知っておくことで、個々の計算についての理解度がさらに深まり、計算力、暗算力を伸ばすことができます。この機会に、それぞれの名称と意味をおさえておくのはいかがでしょうか。