大学生、そして社会人からも圧倒的な支持を受ける就活塾「我究館」をご存じだろうか。
第一志望内定率93.1%と圧倒的な成果を残し、ロングセラー『絶対内定』シリーズの著者としても有名だ。では、採用される人、されない人の差はどこにあるのだろうか。今回は、絶対シリーズの中でも人気の『絶対内定2025 面接』より、面接の攻略法を紹介する。

絶対内定Photo: Adobe Stock

学業への取り組みに注目する企業が激増

 ゼミの研究など勉強のテーマが注目されている。社会が激動する中、どんな思いで研究分野や専攻を選んだのか。そして、どんな取り組みをしてきたのか。企業は非常に気にしている。

 学業に関する話を聞くことで、きみの社会に対する関心や、時代の流れを読む力を見ている。

 下に示したように、経済の未来予測や、AIやプログラミングをはじめとする先端技術などを勉強してきた人の評価は非常に高い。グローバルな視点を養った人や、ビジネスで活用できる技術を学んできた人に、企業は強い興味を持っている。

 面接官は学費を払う親の立場としても、大学生の本分である勉強や研究をしっかりやっていてほしいと思っている(面接が進むほどに、面接官は親の世代の人たちになってくる。きみと同じ年頃の子どもがいるケースも少なくない。勉強をしっかりしていると、気持ち良く感じるものだ)。

 世界の動きを踏まえて、目的意識を持って学ぶ姿勢を養おう。

〈事例1〉
「専攻はマクロ経済です。コロナ禍などで混沌とした世界経済ですが、20年後の世界がどうなっているかと、ゼミでは、人口や成長率などをもとに、2040年のマクロ経済予測をテーマに研究しています」
〈事例2〉
「情報工学を専攻しています。配属予定の研究室で行う、画像認識AIに関する情報セキュリティ上の問題分析に備え、機械学習の原理を学んだり、Pythonを使用して機械学習モデルの構築を行ったりしています。
 きっかけは、AI技術を悪用して作成された、オバマ元大統領の演説の精巧なフェイク動画を見たことです。技術の不正利用や複製がされないように、情報セキュリティについて研究したいと思いました。
 また、画像認識AIの一種であるOCR技術にも興味があります。教材で学習するだけでなく、公開されている海外の漫画を自動翻訳するプログラムを作成するなどして、理解を深めています」

(本稿は、『絶対内定2025 面接』を抜粋、再構成したものです)

藤本健司(ふじもと・けんじ)
我究館館長
千葉大学教育学部卒業後、(株)毎日コムネット入社。営業に配属され、2年目に優秀社員賞、3年目に社長賞を受賞。2012年「世界の教育問題に対峙したい」との思いから、青年海外協力隊としてケニア共和国で活動。3年間、JICAや現地の省庁と連携し、児童福祉施設における情操教育やカウンセリングに携わり、「人は志や気づきによって大きな成長を遂げられる」ことを実感する。2016年より(株)ジャパンビジネスラボに参画。我究館学生校の主担当コーチとして大学生をサポート。2017年10月より副館長を務め、2021年5月より現職。外資系投資銀行、コンサルティングファーム、総合商社、広告代理店など、難関企業に多数の内定実績がある。著書に「絶対内定」シリーズがある。