さまざまな多拠点ライフの形
ここ数年、二拠点生活(デュアルライフ)、多拠点生活、ワーケーション、アドレスホッパー、バンライフ…など、様々な新しいライフスタイルが注目されるようになりました。
二拠点生活とは、ふたつの地域に家を持ちながら暮らすライフスタイルのことで、デュアルライフとも呼ばれます。
例えば平日は東京で生活し、土日は二拠点目に移動してオフを過ごすなどの暮らし方を指します。複数の家の持ち方としては賃貸物件でマンションや古民家などの一軒家を借りる方法、シェアハウスに入居する方法、土地や家を買う方法が挙げられます。
地方は都市部と比べれば相場が安いため、賃貸や土地を買う形でも、今の家賃に月数万円程度で住めるところも多いと思います。
私の生活は東京のシェアハウスと大分の賃貸の古民家物件のふたつを合わせて10万円台の家賃を払っています。
数百以上の拠点に住み放題~多拠点サブスク型~
近年、多拠点ライフが誰でも気軽にできるようになった草分け的存在が、多拠点サブスクサービスの登場です。
毎月定額で国内外1000以上の宿泊施設(ホテル・旅館・ゲストハウス・ホステルなど)を利用できる「HafH」というサービスや、全国250箇所以上のシェアハウスや古民家に住み放題の「ADDress」、自然の中にもうひとつのセカンドホームを持つことができる月額制サブスクリプションサービスの「SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)」などが挙げられます。
私も各地を訪問する際はHafHやADDressを使ってユニークな拠点に滞在しています。会員になっているとどこでも住み放題という楽しさと安心感があります。
またサブスクリプション型ですが、その月に消化できなくてもチケットやポイントを繰り越して使うことができるので損することなく使えるのもメリットです。
車で移動しながら暮らす~バンライフ型~
バンライフ(VANLIFE)とはキャンピングカーやバンを利用して移動しながら生活するライフスタイルのことです。
車で寝泊まりするだけでなく、家事や仕事など車を中心に移動しながら生活をします。従来の旅行と比べて宿泊・時間・金銭の自由度が高いことが特徴です。自分でバンを改造したりキャンピングカーを所有している人もいますが、キャンピングカーのレンタル・シェアリングができる「Carstay」というサービスを使うこともできます。
また車中泊スポットを予約できる「車泊」や、キャンプ用品を持っていなくても誰かの自宅や倉庫に眠っているものを借りることができる「ソトリスト」というシェアリングサービスなど、バンライフを豊かにする色々なツールが出てきています。
旅行と住まいの垣根をなくす~スポット型~
石山アンジュ 著
普段旅行で予約するようなホテルに1カ月住むことができる長期滞在プランがコロナ禍、急増しました。
アパホテルのようなビジネスホテルから、帝国ホテルのような高級ホテルまで、生活に必要なアメニティやサービスを完備した長期滞在プランが続々と登場しています。
また民泊プラットフォーム「Airbnb」でも、プール付きやサウナ付きのユニークなおうちや拠点をバケーションレンタルという形で長期間滞在することができます。ウィンタースポーツができる時期だけ1カ月滞在、というような季節移住的な長期滞在をしている人も少なくありません。
住まいを所有するのではなくシェアする発想で、多拠点ライフを始めれば、全国、世界中、どこでも住みたい場所、住みたい空間を自由に選びながら生活することができるのです。