イライラして眠れない、ストレスがたまりがちな人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。著者は著書累計55万部を突破している人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏。最新作の本書では、心理学的なアプローチによって、不安や不満などの不快な感情を消し、読むだけで眠くなるメソッドを多数紹介。眠れるようになるだけでなく、ストレスを根本から消してくれる「不思議な催眠効果」がある1冊だ。「2ページ読んだだけで眠れた」「ストレスが消えた」「自己肯定感が高まった」などの感想が多数寄せられている。今回は発売を記念して、本書から特別に一部抜粋、再編集して紹介する。

【人気カウンセラーが教える】人間関係が一瞬でラクになる方法とは?Photo: Adobe Stock

気を使えば使うほど、嫌われる?

子どもの頃、「人の気持ちを考えて行動しなさい」とよく親から怒られていました。
でも、友だちの気持ちを考えれば考えるほど、関係がうまくいきません。

一生懸命、相手の気持ちを考えて、相手のことを悪く思わないように気をつけているのに、いつの間にか仲間から外れて孤立してしまう。

そして、人の気持ちをあまり考えないような子たちがみんなで仲良くやっていて、うらやましく思っていました。

仕事でも、上司の気持ちや同僚の気持ちを考えて行動すると、最初のうちは「気が利くね」と重宝されます。

でも、そんな私の態度に対して、上司がどんどん横柄になっていくのです。

悲劇的なことに、上司の気持ちを誰よりも考えている私よりも、全然考えていないダメダメな人のほうが上司から可愛がられています。

同僚に対しても、ものすごく気を使っているのに、いつの間にか自分以外の人たちが結束していて、「みんなから裏切られた」という事態が起きます。

人間関係がうまくいかなくなる原因とは?

人間関係は、不思議なことに相手の気持ちを考えれば考えるほど「どんどん関係が壊れていく」という現象が起きます。

エラー(失敗)の研究で、高速道路でパトランプを点灯させて止まっているパトカーの近くを車で通過するとき、「パトカーにぶつかってはいけない」と意識すればするほど、ハンドルがパトカーのほうに向かっていってしまい追突する、という結果が出ています。

人間関係でたとえると、「相手から嫌われたら嫌だな」と思っているのが、高速道路でパトランプが点灯している状態。そして「ぶつかっちゃいけない」と考えるのが「相手の気持ちを考える」に当たります。

パトライトが点滅しているのが気になると、パトカーにぶつかりたくないと思っているのに、パトカーの方向に向かってしまうのと同じように、相手に嫌われたくないと思いすぎると、かえって嫌われる方向に向かってしまいます。